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カナダの若武者の活躍は続く

11/21、カナダのウッドバイン競馬場で行われたGⅢオンタリオダービーで、日本人騎手木村和士が騎乗した2番人気フィールドパスは道中3番手から進み、直線では馬群を割って伸びて、外から襲い掛かったL.コントレラス騎乗の3番人気ベリチックとの追い比べを制し、1馬身差をつけて優勝しました。木村和士騎手はサマーSに続く、重賞3勝目を挙げました。なお、同じく日本人騎手の福元大輔が騎乗してカナダ二冠馬となったマイティハートは1番人気に支持されたものの、4着に終わりました。

また木村騎手は、その2つ後の10Rで行われたベスアラビアンSで1番人気アーティーズプリンセスに騎乗し、道中3番手から直線で先頭に立ち、後方から追い込んだL.コントレラス騎乗の3番人気ボードルームをアタマ差しのいで優勝しました。あれ?さっきのレースと同じような展開ですね。型にハマッた感じですが、人気馬で取りこぼす事なくしっかりと勝てたのは信頼を獲得するには十分な成果でしょう。木村騎手は一日で重賞2つを勝って、通算4勝となりました。すごい活躍です。


その木村騎手は昨年、北米の年度代表表彰『エクリプス賞』の最優秀見習騎手賞を受賞しましたが、今年は7月にGⅡロイヤルノースSで初重賞制覇を果たすと、9月にはGⅠサマーSで初GⅠ制覇を達成し、今回立て続けに重賞を勝った事で、その賞に恥じぬ活躍を見せています。

11/24現在の成績は、85-104-84-345であり、勝率0.137、3着内率0.441、賞金3,965,173ドルで、北米リーディング39位となっています。面白いのは、同34位のDavid Cabreraが木村騎手の3倍弱にあたる210勝を挙げているのに、賞金は4,337,315ドルでリーディング34位なのです。日本と違い、北米は星の数ほどレースがあるので、勝ち星だけでは判断できないのですね。

ちなみにもう一人の福元騎手は69-51-66-366で、勝率0.125、3着内率0.337、賞金3,053,675のリーディング56位です。こちらは勝率こそ変わりませんが、3着内率が低く、その分、賞金が低いといった感じですね。また、上記の重賞2つで共に2着だったL.コントレラス(Luis Contreras)は、かつて日本で薬物騒動を引き起こして帰国したジョッキーで、彼は100勝、賞金4,133,967ドルで同37位でした。この人もウッドバインを本拠地にしているので、彼ら若武者の活躍を聞けば一緒に名前が聞けます。

にしても、北米1位は269勝で、賞金19,761,036ドルですって。若武者の5倍ですよ。こりゃどんなに頑張ってもリーディング上位で短期免許は無理ですよね。北米では賞金リーディング5位以内ですが、その5位でも13,712,185ドルが必要で、若武者の3~4倍ですからね。逆輸入の騎手となったら面白いと思ったんですが、カナディアンインターナショナルとかウッドバインマイルとかを狙って指定外国競走優勝で来る方が現実的ですね。

いずれにしろまだまだ若い二人なので、今後10年は期待していきたいですね。



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