ミカエル・ミシェル 短期免許を飛び越えて通年免許へ?

先週末のジャパンCにフランスのミカエル・ミシェル騎手が観戦に来ていました。土曜の夜に来日し、月曜の夜に帰るタイトなスケジュールですが、本人曰く『最も有名で人気のある日本のレース』であるジャパンCを見てみたいと希望しての来日だそうです。

ミシェルは、今夏に行われたワールドオールスタージョッキーズに参戦するため初来日し、第3戦で初勝利を挙げる活躍を見せます。そして『日本に恋をしました』との名言を残し、美人すぎる騎手として話題をかっさらって行きました。ぶっちゃけ藤田菜七子より美人ですよね。ちょっと桁が違う感じで。

そんな彼女が日曜のインタビューで『通年免許にチャレンジしたい』と発言したからさぁ大変。報道陣はこぞって【ミシェル騎手、JRA受験へ】と報じ、さらには【来秋に挑戦する】と踏み込んだ記事を書いた人もいました。誰が来秋って言ったんだ?おかしいなぁ~netkeibaの記事で長々とコメントが載っていたけど、『短期免許のハードルが高いが挑戦したい』『日本語の勉強をしていて、数年かかるかもしれないが通年免許にも挑戦したい』って話してたけど?他でも『通年免許の挑戦には2年くらい準備が必要』という記事もあるので、どこかのモレイラみたく来秋の受験に向けて早急に準備をしているわけではなく、『もう一度日本で騎乗したい、そのためにまず短期免許を取得したい』という風に読み解けばいいのかなと。

そもそも彼女は、昨年72勝(804戦)を挙げてフランスの女性騎手最多勝を更新し、リーディング12位とブレイクを果たしました。フランスでは女性騎手の減量特典が2017年からスタートしているので、その影響を大きく受けての躍進と言えます。ところが、今年は怪我で離脱した時期や日本参戦などがあった影響か、23勝(344戦)でリーディング57位に終わっています。騎乗数も半分以下なので厳しい結果となりました。

そんな状況でJRAの通年免許を受験する事を考えてみると、可能性はあるもののフランスで通用しなくなったら日本に行ってみるかなという程度じゃないかなと思います。誰かさんが日本のハードは世界一だと豪語しているように、日本の施設、賞金の高さを見ればそりゃ日本で騎乗したくなりますよね。でも、武者修行で来るならともかく、通年免許であれば他国の免許は返上する必要があったハズですし、基本的には日本で乗り続ける事になります。閉鎖的な村社会だし、日本語のコミュニケーションもそれなり必要です。若い騎手にそれができるかって話ですよ。

それにJRA側も客寄せパンダという意味ならともかく、純粋に彼女の騎手としての実力で通年免許を与えてもよいとは考えないんじゃないかな。減量特典があるものの、藤田のように平場でしか勝てないと言われる可能性も十分に考えられるし、それならCデムーロの方が可能性が高いと思いますよ。だからこその違和感なんでしょうね。何でコレ書いてるかと言うとめっちゃ違和感あるからなんですよ。ルメール、ミルコ、モレイラのように実力で信頼を勝ち取ってきたなら挑戦する時も応援できますが、彼女はそこにはまだ辿り着けてないのは明らかです。だから(何年か先に)通年免許を受験したい=来秋に受験する見通しなんて記事を見ると、『なんて節操のない…』と思ってしまうんだろうな。

まぁどちらにしろ短期免許制度自体が変わらなければ、彼女の成績では短期免許を取得できないんで、JRAがどう動くかだな。私が前から言ってた若手騎手に対する短期免許制度でも作れば違うだろうけど、さすがに自国の若手救わないで他国の若手のために動くってのも違うしさ。何にせよ頑張ってまた日本にきて、パーティで素敵な美脚を見せてほしいですね。


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