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夏競馬で若手騎手が爆発する?

函館開催が始まり、本格的な夏競馬がスタートしました。3場開催+涼しい北海道という面からトップジョッキーの多くは函館、札幌に入り浸るので、若手にとっては他の2場で勝ち星を狙うか、あえて腕試しに北海道に行くかの選択を迫られるわけですが、活きの良い若手はどんな選択をするのでしょうか。

先週行われたレースでは、中央四場では6人で11勝、函館では5人で10勝でした。平地70レース中21レースを若手が占めるのは、まあまあといったところでしょうか。内訳は以下のとおりです。

中央四場
菅原 明良  2勝
武藤 雅   2勝
泉谷 楓真  2勝
岩田Jr     2勝
野中 悠太郎 2勝
石川 裕紀人

函館
横山 武史  3勝
団野 大成  3勝
亀田 温心  2勝
秋山 稔樹
山田 敬士

中央四場では岩田Jrや武藤雅、我らが野中君、泉谷のように常時ここで戦っている者が2勝ずつ挙げる活躍を見せ、しっかりと経験を蓄積できて喜ばしい限りです。菅原は正月の落馬負傷から復帰してからは福島と新潟で4勝、その後東京で2勝を挙げ、順調に勝ち星を伸ばしています。特別戦も3つ勝っている点は注目できますし、数字に囚われず、未来に向けての経験を積んでいる点は素晴らしいと思います。

一方、函館組は横山武、団野大成が3勝ずつ挙げています。横山武は初重賞を獲りましたし、中央四場とローカルを行き来しながら、少ない乗鞍、かつ人気薄でコツコツ勝利を挙げている点はとても評価できます。しかし、団野大成は前々から指摘していた特別戦を勝利したものの、ローカルを優先しているので中央四場ではなかなか勝てません。成長を続けるためにはトップジョッキーと戦う機会がどうしても必要ですし、減量が取れるまでまだ猶予がありますので、夏はこのまま函館、札幌で揉まれるのも手だと思います。

また、ローカルでブイブイ言わせていた次期ローカルの帝王こと西村は、2週間の騎乗停止が明けた6月以降に0-1-2-25と勝ち星がありません。2場開催の影響かと思いましたが、先週は3場開催ながら阪神に残って騎乗するも0-0-1-12とさっぱりです。やはりローカルでは勝てても中央四場では跳ね返される実力しかないのでしょうか。昨夏は中京、小倉をメインに騎乗していましたが、今年は7月中旬まで続く阪神競馬に残るのか、それとも北海道に行くのか。どちらに進んでも小倉開催が削られた以上、厳しい戦いになると思いますし、後ろ盾の少ない自身の今後に影響する夏になると思います。

あと、坂井瑠星は重賞に乗る回数も増えてきましたし、自厩舎以外の有力馬も任されるようになってきたので、今夏は爆発するかもしれませんね。私個人は野中君並にウオッチしているので、そうなってくれたら万々歳なんですが。他には4月未勝利から立ち直った鮫島克、5月に人気薄で5勝を挙げた川又の今夏も注目したいですし、落ちそうで落ちない亀田の行方も気になります。流れが完全に止まった斎藤新や藤田は正念場でしょう。

短期免許制度の改正後、行きの良い若手がたくさん出てきました。これは本人達の実力もそうでしょうが、改正前より騎乗機会に恵まれている点もあると思います。こうした若手がガンガン出てくる事で、新陳代謝が起こり、各騎手の技術もモチベーションも上がりますので、期待外れのレーンに回していた有力馬を少し若手に与えてみるのもリスクヘッジだと思うんですが・・まぁ外国人騎手崇拝(というか狂信者?)の某大手馬主グループはそんな事しないだろうな。

何にせよ来週の宝塚記念が終わってからではなく、既に若手のサバイバルは始まっていますし、ベテラン勢も油断していると喰われますよ。



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