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結局、短期免許が出されたレーン

JRAは15日、豪州のダミアン・レーン騎手に対して短期免許を交付しました。コロナ騒動の中、出国が禁じられた国から入国しただけでも驚きですが、『なお、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、同騎手に対して日本入国の翌日から2週間の待機を要請し、健康状態が良好なことを確認しています。』という一文で、懸念を全てクリアにしようとするJRAもある意味スゴいですね。

4/2付けの記事【ダミアン・レーンに短期免許を与えていいのか? 】の中で、『ウイルスの持ち込みに最大限の警戒を行っているJRAが外国人騎手に対して短期免許を与えるのはリスクがある、万が一、レーンが感染して開催が中止になったらJRAの責任だ』と申し上げましたが、その考えは今もって変わりありません。

終息の気配を見せない現状では入国した者に対して2週間の隔離は当然ですし、PCR検査を始めとしたあらゆる検査で健康体を確認する必要もありますが、それはあくまで最低限のラインであり、彼に短期免許を与えるメリットとそれに伴うリスクを天秤にかけるのであれば、やはり短期免許は認めるべきではなかったでしょう。それくらいリスクのある判断だと思います。ミカエル・ミシェルのように問題が大きくなる前から短期免許を取得し、継続して騎乗するために免許を交付(延長)してほしいという話とはわけが違いますから。

また、私が疑問に思うのは、この問題について反対意見が全く見られないという点です。コロナの問題はJRAだけの問題でも、日本国内だけの問題でもなく、全世界で進行中の問題ですが、彼が入国したという情報が出てからもそれを疑問視する声は皆無でしたし、こうした情勢の中で来日する事について、あるいは短期免許を認めるJRAについて、不安、疑問、問題に思うという声は私の知る限りありませんでした。

よく目にしたのは『待ってました』『期待してます』『よく来てくれました』というもので、これらは通常の短期免許時と変わりません。つまり、こういうコメントをする競馬民は、それを行った先のリスクヘッジを考慮してないのかな?と思ってしまうわけです私は。

もちろん、そうした事を考えた上で『JRAが決めた事だから、自分は楽しむだけ』というケースもあるでしょう。コロナの問題が無ければ私だって全力でレーンを応援したいです。ただ、それも全ては日本競馬が無事に安全に開催できてこその話であって、それが危うくなるリスクがあれば、何らかの反対意見があってもおかしくないと思うのですがマスコミ関係からは一切ないんですよね。

まぁJRAに楯突く記者なんぞ競馬界には早々居ませんが、これだけネットやSNSが普及した中で、競馬が開催できなくなるリスクに関して無関心のような空気にちょっと疑問に思った次第です。

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