見出し画像

“負け続ける覚悟”と救われる瞬間と【訪問看護ステーション開設14日目】

勝ち負けじゃないすよ。ええ。勝ち負けじゃない。

訪問看護の営みは「勝ち負けじゃない」のを自分に言い聞かせながら、、、、それでもわかりやすいからつい「負け」とか「勝ち」とか言っちゃうのだけど。きっと本当は二元論(勝ち・負け)ではなく、その間や周辺に意味があるし、負けても勝ってたり、勝ってても負けてたり、敢えて負けて勝つ、という場面もあるんだろうから、やっぱり勝ち・と負け、しかない「勝ち負け」の世界観より、コンクリの隙間から花を咲かせたり、駐車場の後ろの方でしぶとく苔を生やす自然共生モデルの方が(多元論?)きっとしっくりくるんだろうなあ。


と、冒頭から何言ってるかちょっとよくわからない書き出しですみません。


研修受けながらステーションの立ち上げやりながら思うのは、訪問看護を事業として始めるって、自分にとっては「負けても負けても続けていく覚悟を持つ」(=負け続ける覚悟を持つ)、ということのように感じてます。

・まず知らないことが圧倒的に多すぎる:臨床や医療的側面、看護的側面だけでなく、制度、地域性、近隣医療機関の勢力図や特徴、行政の仕組み、生活全体をカバーする暮らしの知識などなどなど。→学び続ける覚悟はあるけど、それにしても知らないことが多すぎると流石に「知りませんすみません」を自覚するたびに少し自分自身が傷ついてる気もして凹む^^;この感覚が”負け”に近いのかも。
・自分だけでなくメンバーもどんな領域のキャリアがある看護師でも、ウィルが目指す在宅ケアには、必ず知らない・未経験の場面があり、そこを学び続ける姿勢や環境とセットで進んでいく→自分の知識や経験に自信を持っている人でも、知らないことが必ずあるのでそこは気にせず学び続けていくことでのみ前に進める感じ。
・最後発である:地域において1番の新人^^。だからこそ当たり前だけど、既に出来上がった勢力図や関係性の中に飛び込む勇気が求められるし、めげないで続ける、自分たちの価値や存在意義を信じる、ということが問われる。これは大好きなプロセスなのでむしろ大好物で問題なし。ただ、自分たち都合だけではなく、周囲の先輩事業者さんたちに喜んでもらえる協力体制や関係性が大切だし、いい意味で「かわいがってもらえる」自分たちの個性を活用していくことが大事と感じてる→「弱みをチャームポイントにかえる」知恵と配慮が大切なんだろうな〜。
・利用者さんごと、事業者さんごとに個性や行動原理、優先順位、理想、求めていることが異なるので、こちらの理屈や価値観や都合や勝手が通らないことも多いし、対話で進むしかないのだけど、対話で解決できることばかりでもない。→自分自身の、自分たちの信じる価値観や姿勢や立場の「正義」を信じすぎないことが大事な気がしてます。握り締めないこと、多様な世界で多様な人が多様に生きてる。ただそれだけ。


スポーツのメンタルトレーニングで出てくる「闘争・逃走モデル」ではなく、「共創・競争モデル」とでもいうのかな。。。競合ではなく連携、取り合い奪い合いではなく得意技に合わせた最適化。お互いの質の向上や維持を求めてきっと「競い合うのは競い合う」のだけど、ゴールは利用者さんと地域の在宅ケア環境の向上と選択肢の確立。。(キレイゴトかしら。。。。)

画像1

苔の一念。ホソバオキナゴケ



昨日も大先輩が事業所に来てくれて(また写真撮り忘れた!!!)医療機関さんへの挨拶回りに同行してもらったのだけど、先方のご担当の方も相当な情熱と探求度で、うちの大先輩と探求者同士の“探求者セッション“となり、聴いてるだけでめっちゃ幸せな時間。お忙しい中、長くお時間いただき感謝しかない。

信じる価値観や理想が似てて、同様にアツい気持ちと熱量を持っている人が、所属や職種が異なる別の立場でも存在して頑張ってくれている、ということに気づく喜び。つながる喜び。

良い出会いがあると、元気が出るし、救われる感じがする。”負け続ける日常”(いや、何度も言うけど、勝ち負けじゃないんだけどさ)に生命力が立ち戻ってくる感覚をいただく。

負け続けても生きていく方法はきっとあるし、負け続けてもそこにいていいし、負け続けても存在していていいし、負け続けても続けていけばいいし、負け続けても救われる瞬間はやってくる。


なんてことを感じた1日でした^^。



そして探求はつづく。

画像2

コケボン、セボ〜ン。水分キープするのが難しい!!!





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?