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ほじょ犬の日

今日、5月22日は「補助犬の日」。
「Go!ニャンニャン」なのに、なぜ犬?って思う方もいるかもしれません。
でもこの日は、語呂合わせではなく、私達にとって、とーっても大きな意味のあることを記念した日なのです。

それは、18年も昔のこと。
これまで盲導犬は「道路交通法」っていう法律で、「目の見えない人は白い杖を持つか盲導犬を連れなければならない」って決まりがあり、なんとなーく、「連れて歩いてもいい感じ」に受け止められていました。
でも、1981年の国際障害者年を機に日本で育成が始められていた聴導犬も、1990年代に日本にやってきた介助犬も、10〜20年近い歴史があるにも関わらず、法的な根拠はなく、認知度も低くて、ユーザーは困ることばかりでした。
そこで、「盲導犬、介助犬、聴導犬と共に社会参加しようとする障害者の後ろ盾となる法律が必要だ!」ということで作られたのが、「身体障害者補助犬法」なのです。その法律が参議院本会議で全会一致で可決されたのが2002年5月22日なのでした。

当日、私は当時のパートナーの美音と一緒にその瞬間を見届けました。

その時の新聞記事の写真を発見!(産経新聞)

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この法律で、盲導犬・介助犬・聴導犬は「身体障害者補助犬」と称され、私たちは彼ら彼女らを同伴して社会に出ていくことが法的に認められたのです。

よく考えると、これまでの盲導犬も、「一緒に歩くことができる」という権利を認めたものでなくて、「なきゃならない」っていう、いわゆる義務を定めたものであり、「連れてなきゃいけない」と言われてるのに、連れて歩こうとすると、あちこちで「犬」を理由に拒否をされる、という矛盾が生じていたのです。

この補助犬法は、世界で初めて、補助犬を伴ってのアクセス権を認めた法律とも言われました。

ただ、ここでよく誤解されるのは、「補助犬のアクセス権」ではないということ。この法律は「犬」の法律じゃないんです。「補助犬を伴った私たち障害者」の権利を認めた法律なんです。

だから補助犬を拒否するってことは、その補助犬を連れた「人」を拒否することなんだ、って思って欲しいなぁ。

そんなことで、補助犬法が成立した日を記念して、5月22日は「補助犬の日」になったとさ。

法律ができて、「めでたし、めでたし」にならなかった、、というお話はいずれまた。

今年の補助犬の日はSTAY HOMEの影響でシンポジウムもイベントもなし。

年に一度、全国からユーザーが集まる貴重な機会なのに、残念!

代わりに、ユーザーとパートナーからの愛あふれる動画を公開しましたので、ぜひ見てくださいね。

2020ほじょ犬の日ムービー
https://youtu.be/Izh-nACTEoc

いただいたサポートは私の人生を支えてくれた聴導犬をはじめ、補助犬の理解啓発のための活動に生かさせていただきます。