仕事で世界の舵を取る『モード後の世界』

最近、この本を読み始めた。

また後々書く予定だけれど、先週金曜にセンジュ出版読書会を主催させていただき、怒涛の10月に背負っていたタスクの半分くらいが終わったことになる。

そしてその会のエネルギーが自分の頭をいよいよクリアにした上で、背中を後押ししてくれている感覚になっている。

そんな「今の自分」が積読の中から引き当てた本がこちら。


昨年でた本で、一年ほど寝かせていたことになる。


最近常々思うのが、本を積んでおく罪悪感は不要なものだという気づきだ。積んでさえいれば、然るべき時に、然るべき本が、手に飛び込んでくる。
 現代における、経済商品としての書籍はある意味ほぼ全てが期間限定の数量限定品みたいなものだから、気になった時点で買っておくという対応は、未来の自分にギフトを贈っているようなものだ。

後々その行動すら不要になるくらい良い本が安定して市場に残る時代になればいいと思っているが、どうだろう。

それはさておきカバーの上部がサラッと日焼けしたこの本は、自分にとって今が読みどきという気がして、先日から読み始めている。

ファッションへの興味からおよそかけ離れたところにいる自分が、UA創業者の本に平日朝から刺激されている。

それは、単なるムードとしてのファッションの流行り廃りや、消費財としての流行を超えたところにある、人間のマインドの流れを予測して服装を打ち出すという超本質的なものの考え方をこの本が示していくからだ。

社会が保守的なら、アヴァンギャルドな服を
社会が進歩的なら、クラシックな服を、それぞれ先回りして打ち出す。

そのためのヒントとして、新聞購読、読書、そしてサービスの受け手として自分自身がファッションを楽しむということを著者は挙げていく。

まだこの辺までしか読んでいないが、既にとても良い。

一番痺れたのは最初の方に出てくる、世の中が服を買わない時代になっていく中で、それでも選ばれる服を提供する、という著者の覚悟である。

これは何にでも言える話だろう。

人々が本を読まなくなっても、手にしてくれる本を届ける、とか。

人々が健康になったら、それを維持するために訪れる場所を生み出す、とか。

世の中が洗練されていく中で、より洗練されたものを提供する者であること。

そういうプロフェッショナリズムっていいなぁ、と心から思った。

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