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本が売れないのはお客さんも変わったから

元々、「ニッパチは売れない」というのが古くからの商売人の常識ですが、今年の夏は違います。『すごく売れません!』

そして、それは当店だけの現象ではないことが、SNSをチェックしているとわかります。X(旧Twitter)を見ていると、古本屋のアカウントから明らかに焦りを感じます。

もちろん、店主にも焦りはあります。しかし、夏休み期間中は部活指導で忙しく、正直あまり気にしてません。涼しくなればお客さんは自然と戻ってくるだろうと諦めています。

ここで、「なぜ今年はこんなにも本が売れないのか?」と疑問を持ってもいいのですが、この問いに意味は無いような気がします。古本屋の店頭で本を買う人が減り続けることは、避けられない事実だからです。

だから、ビジネス書を好んで読んできた店主からすると悲しいことですが、ロジカルシンキング的な「問いを立てて問題を解決する方法」、これ自体が、もう私たち古本屋にとっては通用しない。

では、私たちリアル店舗の古本屋が、店頭で売上を上げるためにできることは何でしょう?

それは、地道な情報拡散や営業しかないと思います。何らかの行動を起こし、いい本がお店にあることを知ってもらう。もうこれしかないと思います。

自分の店にある「目立つ本」の紹介だけをSNSで垂れ流すのは気が引けますが、個人店舗でお客さんをお店に呼ぶには、1冊1冊の本の情報を顧客に届けるしかない。なぜなら、お客さんが求めているのはそういう情報だからです。そこにある自分が気になった本だけを買いたいのです。

つまり、古本屋も本屋も滅亡寸前かもしれませんが、書店にフラッと寄って自分好みの本を探すような人、そのような方々も絶滅危惧種並みに少なくなりつつあるのです。

このブログを読んでくださる方の中には、まだまだ目的無く本屋さんに足を向けるような本好きの方がいらっしゃるかと思いますが、そういった人たちが、もう既に世の中のメインストリームではないことは、間違いないと思います。

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