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レティシア書房店長日誌

「おすよ おすよ」I push and go  よしだるみ新作絵本原画展

 画家・絵本作家そして武術講師でもあるよしだるみさんの、新作絵本「おすよ おすよ」(1430円)が京都の出版社エディションエフから出版されました。      
 小さなクマの男の子が、木箱にいっぱいお気に入りの宝物を入れて歩いています。すると、向こうから同じように、大切なものを積んだ木箱を押してきた女の子とゴッツンコ!「ぼくはこっちへ行きたいんだ」「わたしもこっち!」とお互いに押し合っているうち、木箱が壊れてしまいます。二人は、それぞれの大事なものを集めるうちに、「おんなじ?気が合うね」と仲良くなって、壊れた木箱のカケラで箱を直して一つにして、今度は二人一緒におしていくというお話。バイリンガル絵本ということで、英語と日本語が併記されていて、これが結構楽しい。
 

「ぼくだって」「わたしだって」

 色鉛筆で描かれた原画は、春風のように優しくて軽やかなタッチで、子どもたちにとって大切なおもちゃ箱の中身が一つ一つ丁寧に描かれています。友人の子どもが、箱に、もらったお菓子や拾った石などを加えながら自分の宝物を一生懸命に詰めている姿を見て、作ったお話だそうですが、自分もささやかな箱の中に、自分の宝物を少しずつ集めて生きていると感じられたとか。そして、誰かとひとときを過ごすことは「一緒だね」というものを見つけて笑顔になったり、いれものを作り直したり、持ってるものを分け合ったりすることかな…….と。そういう思いも絵本に込められています。
 

よしだるみさんは、東京生まれで、幼少期をニューヨークで過ごし、青山学院女子短期大学卒業。現在は、京都カンフースクールにて中国武術講師を続けながら絵本作家として活動する一方、2022年エッセイ集「ルルオンザルーフ」をエディションエフから刊行(今回も販売しています/1760円)、2023年日台合作映画「青春18✖️2君へと続く道」の絵画制作を担当するなど幅広く活躍されています。
 楽しい絵本の原画で、書房の壁もすっかり明るくなりました。ぜひ、できたての絵本を手にとってみてください。(女房)


●レティシア書房ギャラリー案内
5/22(水)〜6/2(日)「おすよ おすよ」I push and go
よしだるみ新作絵本出版記念原画展
6/5(水)〜6/16(日)村瀬進「植物から、本から」出版記念原画展
6/19(水)〜6/30(日)書籍「草花の便り」出版記念原画展 西山裕子

⭐️入荷ご案内
坂巻弓華「寓話集」(2420円)
村松圭一郎「人類学者へのレンズ」(1760円)
きくちゆみこ「だめをだいじょうぶにしてゆく日々だよ」(2090円)
森田真生「センス・オブ・ワンダー」(1980円)
友田とん「パリのガイドブックで東京の町を闊歩する3 先人は遅れてくる」(1870円/著者サイン入り!)
川上幸之介「パンクの系譜学」(2860円)
町田康「くるぶし」(2860円円)
Kai「Kaiのチャクラケアブック」(8800円)
安西水丸「1フランの月」(2530円)
早乙女ぐりこ「速く、ぐりこ!もっと速く!」(1980円)
上野千鶴子「八ヶ岳南麓から」(1760円)
つげ義春「つげ義春が語る旅と隠遁」(2530円)
山本英子「キミは文学を知らない」(2200円)
たやさないvol.4「恥ずかしげもなく、野心を語る」(1100円)
花田菜々子「モヤ対談」(1870円)
子鹿&紫都香「キッチンドランカーの本」(660円)
夏森かぶと「本と抵抗」(660円)
加藤和彦「あの素晴らしい日々」(3300円)
Troublemakers (3600円)
若林理砂「謎の症状」(1980円)
「たやさないvol.4」(1100円)

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