取材、を受ける
初めて取材を受けた。
12月3日土曜、「名山新聞」の小学4〜5年の子ども記者ら7人が開店前に来店。並んでいる本を見ていく。まっさきに手が伸びたのは、『うんこの博物学 糞尿から見る人類の文化と歴史』(ミダス・デッケルス著、山本規雄訳 作品社)だった。
著者はオランダの生物学者。オランダの医学誌『メディシュ・コンタクト』は本書を「人間とは”腸”ではなく”脳”だと思っている人こそ読むべき本。著者の鋭さに、思わず吹き出したり、微笑んだりが止まらない」と評する。
少しページを繰って、目次を見てみる。
第1章 秘密の快感──今なお残るタブー
第2章 なぜ汚いと思うのか──排泄と洗浄の歴史
第3章 トイレと孤独の喜び
ちょっと飛んで、最終の第10章は、快楽と創造の源としてのウンコ、だ。
本をぺらぺらとめくると、こんな文章が…
「『クソ』という言葉を放つのはウンコをすることそのものと同じぐらい効果的である。いずれの場合も汚物は出て行き、あなたはそれを厄介払いできる。あとはもう誰かほかの人の問題となる。クソをたっぷり詰め込んだ罵り言葉ほど、効率よく悪い空気を一掃してくれるものは、ほかにはほとんどない。まるで嗅球に捉えられた臭い空気によって感情が大きく膨らみ、その圧力で脳のなかの、ずっと言語を担当してきた中枢が麻痺してしまったかのようだ。自分では気付かないうちに、あなたの口から言葉が放たれる。尻から屁が放たれるように。「シット!シャイセ!メルド!」[順に英語、独語、仏語で「クソ!」]。」(p298)
長く引用してしまったが、「汚物は出て行き、あなたはそれを厄介払いできる」というのが、なんとも、良い。
小学生らが本を一通り見終わり、取材が始まる。「なぜ本屋を始めたのか」に始まり、「好きな食べ物」など質問は多岐にわたった。これまで取材をする側だったので、なんとも心地が悪い。簡潔に答えなければと思いながら、だらだらとつまらない話をしてしまった。
最後に、好きな本を1冊ずつ手に持って記念撮影。
これを機に店にも立ち寄ってもらいたい。
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