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文フリのおまとめさんをばですね

文フリから1週間が経った。これから電車に乗っている1時間弱であの激動の1日をまとめようとしている。どう考えても無理なのだが、勢いがあればだいたいのことは乗り切れるとあらゆるお笑い番組を観ていて学んだのでそれを信じる。というか1週間も経ってしまったので記憶は改竄、捏造の雨あられ、己の脳内でのみ拍手喝采400戦無敗のグレイシー一族と化している可能性が微レ存の100乗である。可能性が0.○%であることを祈るばかりであり、もうすでに5分が経過してしまっている。

僕のマリさんと本を出すことになり、というか僕のマリさん(以下マリさん、「僕の」がなんか"my"みたいな感じがしてしまうのは僕だけか、僕のマリさんは僕のマリさんであり、関口の所有するマリではないのだ、なんでこんなこと書いてるのか)の書いたものを本屋lighthouseが版元になるという形で文フリに初参加した。

マリさんとはこれからも本を出していくので楽しみにしていてほしい、というもはやもう未来の話、つまりまとめにかかろうとしているのは気のせいだと思うことにしてどうにかして文フリ当日の話に戻したいのだけど、あわあわ。

そう、あわあわしていたのである。僕らは。僕は初参加で勝手がわからないし、マリさんはマリさんであわあわしていた。開場直前に締め出されてたし。というわけであわあわしたままお客さんが流入し、僕らのブースにもまもなく到達した。けっこうたくさん。それはとてもうれしいことで、つまり『まばゆい』をいの一番に求めて来てくれているひとたちがこれだけいるということで、マリさん、よかったね、もふもふのお面暑そうだね、ごはんちゃんとたべてきたかな、このペースだとけっこう大変だよ、などと思いながらiPadに会計記録を打ち込みつづけた。

やはり直接読者に手渡せる場があるというのは書き手にとっても読者にとっても贅沢なことで、となりで聴いててしあわせな会話が多く交わされていた。『まばゆい』を買って、おまけのエッセイをすぐ読んでまたブースに来て感想を伝えてくれた青年がいた。「この気持ちよくわかります」というようなことを開口一番に伝えていたのだけど、私的なものの極みであるエッセイの書き手にとってその言葉は最高のものであるし、それを共有できた体験は、なんかもうみんなハッピーじゃん、シェアハピ大成功、あげみざわ〜、であったと思う。

結局『まばゆい』は100部を3時間ほどで完売し、既刊を残すのみとなったところでマリさんにはお買い物に行ってもらった。開場前にあわあわしていたマリさんはどこかに行ってしまったようで、キビキビと会場内を動き回り、目的のブツをしっかりとゲットして帰ってきた。その後僕もお買い物に行ったが、マリさんほどの収穫を得ることができず、やはりあたしには買物力が足りないな、と思った。ブースに帰ると、マリさんから「マジですいません、2000円貸してください」と乞われ、ぜんぜんいいですよと言いながら「この"買いたい"という強い気持ちがあたしには足りんのやな」と再認識するなどした。

結局『まばゆい』は100部完売で、『でも、こぼれた』は自分たちのブースで24部、でこ彦さんと餅井さんのブースで51部、計75部を売り、そのほかマリさんの既刊も20冊ほど売った。大満足侍と化した我々は、撤収を終え、隣の隣のブースにいたyoeさんと、yoeさん曰く「いつもどおり夕方にやってきた」生湯葉さんと新橋にあるやべえ居酒屋に行こう、となり、そのやべえとこ目指してカートをコロコロした。

残念ながらやべえところは日曜定休だったのだけど、半開きになっているシャッターから「休みですかー?」ときいたら、ガラガラ!とシャッターを開けながらまさにと言わんばかりのおばちゃんが出てきて、今日はおやすみ、板前さん休ませないとね、どこそこ行くといいよ、またきてね、などといろいろな情報や挨拶をしてきて、レディー4人はその会話をひたすら楽しんでいた。

結局新橋のふつうの居酒屋に行ったのだけど、テーブルを準備してくれたおじいちゃんのネームプレートが名前ではなく「ご隠居」となってきたので、ここも当たりだな、と確信した。その確信どおりたべものものみものも充実しており、その結果僕らのトークも充実した。たべものとのみものはひとのおはなしを左右する。

たのしい話の前にちょいと重い話を書いておくと、やはり女性の書き手さんは「ちょっと(またはかなり)やばいファン」への恐怖、というか実際にそういう奴に付き纏われた経験がある、ということで、今回マリさんもyoeさんも僕や伊藤さんが近くにいたこともあって会場でヤバくなることはなかった、というようなことを言っていて、なんだかこう、うまく言葉にしきれないモヤモヤを感じていたし、いまもまだ消化はできていない。とりあえず言えることは、僕がブースにいることでそういう効果があるのならどんどん使ってほしい、ということ。

たのしい話はたくさんあって書ききれないので、キーワードを箇条書きにしていくことにする。勝手に想像して楽しんでほしい。

笑顔人(えがおびと)
家系ラーメン店の徳永英明
ナイジェリア人
焼肉
ポップコーン
自我を殺す
整列
在庫状況の拡散
「○○様だろうが」
急性アルコール中毒
「払いたい」という強い気持ち、強い愛

最後のだけ説明しておくと、おそらくまともに朝ご飯を食べてこなかったうえに文フリ会場でも何も口にしていなかったマリさんがアルコールをエネルギーにして「たくさんのひとと会話をしたことで生まれた疲れ」を爆発、炎上させた結果、途中で意識を成層圏に飛ばし、無事帰還したところで会計の時間となり、マリさんがアホほどお金を出した結果僕が支払わなくても「余る」という謎の事態になり、マリさんこれはおかしいよ、出し過ぎだよ、などと皆で言うも、マリさんが「払いたいという強い気持ち!強い愛!」と言いつづけていたことをさしている。

そんなマリさんの「読んでもらいたいという強い気持ち、強い愛」が詰まっている『まばゆい』はPDFデータ版で入手が可能です(紙版は完売しました)。ぜひ。

推敲はしない、という強い気持ちでまとめを終える!!

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