問答011 読書の癖はありますか？

○：先生！人にはその人の読書の癖ってものがありますよね？
●：ああ、もちろんだ！
○：先生もかなり変わった癖がありそうですね？
●：いや、私は全くノーマルだよ。
○：え？そんなことないですよ！　推理小説を読む前に、登場人物一覧で誰が犯人か予想して、丸印を付けてから読み始めるって言ってたじゃないですか！
●：変わっているか？
○：はい、かなり。
●：そうかな？　変わっているというのは、例えば、本の読んだページを片っ端から破って食べながら読書しているような人間のことを言うのだよ。
○：それは、変わってるんじゃなくて、変態ですよ！
●：それにしても、何で読書の癖なんてことを急に聞くんだ？
○：ええ、最近本のページをなめた指でめくっている人が気になっていて。それで聞いたんです。
●：なるほど。それは、ももひき問題と同じだな！
○：なんですか？　そのももひき問題って？
●：歳をとると、男が歳をとると、いつかは直面する重大な問題だ！
○：はあ…？
●：君の父親は、ももひきをはいていたか？
○：ええ、確かはいていました。
●：あまり格好が良いものではないがな、背に腹はかえられない、ある時期を境にはくようになるんだよ！
○：そうですかね？　それとなめた指でページをめくるのと何の関係があるんですか？
●：君にはまだ分からないと思うが、歳とともに指が乾燥してきて、なめないとページがめくれなくなるんだよ。　最近私も指をなめてページをめくる人の気持ちがわかってきたよ。
○：と言うことは、先生も、、、？
●：いや、まだ私は指をなめてはいない。なめるのは、ポテトチップスを食べるときぐらいだよ。もちろん、ももひきもはいていない！