見出し画像

問答021 読書の敵は何ですか?

◯:先生にとって、読書の敵って何ですか?
●:読書の敵だと?どういう意味だ?
◯:読むのに集中しようと思っても、できなくなる、読書の妨げになるものですよ。
●:そんなことを意識もしないぐらい、毎日読書に集中しているよ。
◯:本当ですか?よく先生は、僕に本が読めない読めないってボヤいてるじゃないですか!
●:まずは、きみにとっての読書の敵を話したまえ。それが年長者に対する礼儀というものたよ。
◯:ハイ、分かりました。では、僕から。
まずひとつ目の読書の敵は、子どもの声です。近くでワーワーギャーギャー騒がれると読書に集中しているできません。先生もそうじゃないですか?
●:何を言っているんだきみは!騒ぐのは子どもの仕事だよ。きみだって子どもの頃はワーワーギャーギャー騒いでいただろう!
◯:まぁ、そうかもしれませんが…
じゃあ二つ目の敵です。お酒です。僕は飲むとすぐに眠くなっちゃうんですよ!だから本を読む時にはお酒を飲まないようにしてるんです。先生は、お酒を飲みながら本は読めますか?
●:もちろんだよ!まずはビールを飲む!
◯:とりあえずのビールですね。でも最近の若い人たちは、とりあえずビールで乾杯をやらないみたいですよ。
●:なに⁈とりあえずビールをやらないだと?
◯:ハイ、それぞれ思い思い好きなものを注文しています。先生、話がズレてますよ!そろそろ先生の読書の敵も教えてください。
●:そうだな。私にとっての読書の敵は本そのものだ!
◯:先生、どういう意味ですか?どうして本が読書の敵なんですか⁈
●:きみは、よく分かっていないようだな!
本を読んでいるとするだろう?すると新しい本が出る。面白そうだとなる。
年末になると年間ベスト本が発表されるだろう?
そうすると面白そうな本の情報で頭がいっぱいになる。
すぐに買いに行かねばと、気が焦る。
本屋に買いに行く。
家の中が魅力的な本だらけになる!
読んでいた本のことなど忘れてしまう。
どれを読もうか迷う。そして…
◯:そして…結局どれも読まないんですね?
●:きみは、よく分かっているな!
◯:先生の積読本生産の仕組みですよね?いつものパターンです。先生、これは先生自身の問題だと思います。
●:そうなのか… 私自身の内面に潜む敵ということだな。聞いてくれ、きみには話しにくいのだが、敵はもう一人いる。
◯:もう一人?誰ですかそれは一体!先生の読書の邪魔をするやつは許せません!僕が退治してあげますよ!教えてください誰ですか?
●:それは…きみだよ。
◯:どうして、僕が… 
●:きみが話しかけてくるから…私は読書に集中できないのだよ…
◯:僕が、先生の敵だったなんて…
●:すまない、きみ… 
◯:………
●:やはり、去って行くのだね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?