【100分de名著を語ろう】#67~『太平記』②時代を読みきれないリーダーたち
こんにちは。
今回のnoteは、7月14日(木)21時からのclubhouse「100分de名著を語ろう」でのレジュメとして書いたものです。既に、第1回放送分を公開しておりますので、以下のURLもご参照くださいますよう、お願いいたします。
今回7月14日(木)に語らうのは、第1回放送分と第2回放送分とになります。
①後醍醐天皇の失政
・後醍醐天皇による「建武の新政」の失敗から、京を逃れて吉野に南朝を開くまで(巻12~18)。共に幕府を倒した後醍醐天皇と足利高氏が対立(42)。
②足利高氏と大塔宮護良親王の対立
・大塔宮護良親王(おおとうのみやもりよししんのう)→後醍醐天皇の皇子、天台座主。征夷大将軍を望み、任ぜられる。のち、天皇によって高氏の弟・直義の元に幽閉される(45-46)。
③大塔宮の悲劇
・中先代の乱=北条高時の遺児・時行が挙兵し鎌倉に攻め入った。その際に、直義によって大塔宮が殺害される(47)。
④足利高氏、朝敵となる
・新田義貞を最高司令官として、尊氏討伐の命が朝廷から出る(50)。
⑤弱いリーダー尊氏
・「尊氏は、いまの私があるのは帝のおかげ、朝敵となって追討されるくらいなら出家すると言い出したのです。戦う気満々だった家臣たちは興醒めして帰っていきました」(52)。
・足利氏を実質的に動かしていたのは、弟・直義(52)。
・「「あわいの時代」を渡っていくには、時流に身を委ねる弱いリーダーが求められ、また、そのほうがチームとしてより大きな力を発揮できるのです」(53)。
⑥楠木正成の奇策ふたたび
・足利軍、敗走して海路で九州へ(54)。
⑦尊氏の反攻
・九州各地の源氏の応援を得て勢いを増し、上洛(55)。
⑧留まらない「弱さ」の力
・光巌上皇から院宣、朝敵ではないとの体裁をつくる(57)。
・「逃げ腰で決断力に乏しいリーダーです。しかし、だからこそ変化の波に乗りながら、柔軟に方向転換できたのでしょう」(59)。
⑨知略を尽くした騙し合い
・後醍醐天皇、比叡山から下り、京に戻ったところで幽閉される(60)。
・「建武の新政後の動乱で後醍醐天皇と対立してきたのは、実は尊氏ではなく直義だったのかもしれません」(61)。
⑩「あわいの時代」に求められるもの
・「『太平記』に登場する人物たちは、誰が善で誰が悪なのかはっきりしません。/もしかすると、善悪がはっきりしないのではなく、善や悪などはっきりさせる必要がないのかもしれません」(62)。
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今回は以上といたします。最後までお読みくださり、ありがとうございました。それではまた!
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