【100分de名著を語ろう】司馬遼太郎『覇王の家』第2回
こんにちは。
安部龍太郎さんによる、司馬遼太郎『覇王の家』第2回の放送とテキストについての「レジュメ」をお届けいたします。
テキスト目次
【はじめに】唯物史観、進歩史観に対抗する「人間史観」の物語
【第1回】「三河かたぎ」が生んだ能力
【第2回】「律儀さ」が世を動かす
【第3回】人生最大の戦果はこうして生まれた
【第4回】後世の基盤をどう築いたか
第2回分のテキスト小見出し
正妻・築山殿はなぜ殺されたのか
気質の違いが家族の不幸を生んだ
人のあるじは一個の機関
おもてなしの人・家康
知らずの築いた天下人への道
奇跡の「伊賀越え」の真相
「功」と「罪」をもたらした二百七十年
歴史論を避けた歴史論
意見と感想
今回は、録画の視聴後にテキストを講読したのですが、テキスト第2回の後半部分は、なぜか番組ではほとんど触れられていませんでした。私個人としては、この部分の方が興味深く感じられましたので、なぜこのような番組構成としたのかが不思議でした。
前半は正妻・築山殿と息子の信康を「謀殺」したことや、信長をもてなしたことなどが書かれていましたが、あまり関心が持てませんでした。
むしろ、後半で関が原の戦いが、世界情勢に呼応していたとする部分の方が、安部さんらしい分析と感じられて好感が持てました。
石田三成を中心とした西日本の勢力は、国際交易の利を得やすいため、重商主義的・中央集権的国家像を描いていた。対する東日本の勢力は、農本主義的・分権的な国家像を描いていたとされていました。その勢力争いが、関が原で雌雄を決する戦いとして現れたとされていました。
また、信長・秀吉・家康とも、天下を目指してはいたものの、どのような国家像・社会像を思い描いていたのかは不明確だとする指摘も興味深かったです
今回の「レジュメ」は以上といたします。お読みくださいまして、ありがとうございました。8月17日(木)21時に、clubhouseでお会いしましょう。
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