見出し画像

【#しおりを挟む】(1)大塚久雄『社会科学における人間』をめぐって①

こんにちは。

これから「#しおりを挟む」の共通テーマの元、「名刺代わり」として紹介していきたい本10冊について、順次語ってまいりたいと思います。今はまだ、10冊を挙げた後で読んだ順に並べただけですので、1冊がどれくらいの分量になり、どれくらいの頻度と期間となるのか、見当がついていません。ですので、確かめ確かめしながら書いていくことになると思います。

また、noteとして書くだけではなく、それを元として stand.fm に収録した後、さらに Podcast としても残していく予定でいます。この「複合的」なプロジェクトは、年単位での取り組みになろうかと思っています。おつきあい並びに、叱咤激励くださいますと幸いです。なにとぞよろしくお願いいたします。

すでに何度かご案内していますが、まずここで、抽出した10冊について挙げておきます。

①社会科学における人間(大塚久雄)岩波新書
②新しい科学論(村上陽一郎)講談社ブルーバックス
③読書と社会科学(内田義彦)岩波新書
④錦繍(宮本輝)新潮文庫
⑤モモ(M・エンデ)岩波少年文庫
⑥影との戦い(A・K・ル=グイン)岩波少年文庫
⑦先生はえらい(内田樹)ちくまプリマー新書
⑧正しいパンツのたたみ方(南野忠晴)岩波ジュニア新書
⑨友だち幻想(菅野仁)ちくまプリマー新書
⑩本を読めなくなった人のための読書論(若松英輔)亜紀書房

当初、10冊を挙げてそれを詳述したいと考えて「名刺代わりの10冊」としてランダムに挙げてみたのですが、それを「読了順」に並び替えてみたところ、ぼく自身の節目節目にこれらの本を読んで来ていたことがわかり、ちょっとびっくりしてしまいました。

ですので、これらの10冊について語ろうというのは、自らの来し方について語ろうというのに他なりません。実のところ、来年の3月(2024年3月)にちょうど還暦を迎えることとなりますので、それまでの完結を一つの目標として、書いたり語ったりしていこうと考えています。

さて、今回はその1冊目として、1982年(!)に読んだ大塚久雄さんの『社会科学における人間』(岩波新書)についてのnoteとなるのですが、なぜこれが1冊目となるのかを少し書きたいと思います。それは、一つには今に続く読書の習慣と傾向を決定づけたからであり、初めて本格的(というのは疑わしいのですが)に読んだ岩波新書だったからです。

ぼくはこの本を、学部生の1年次に読みました。正確を期せば、「読まされ」ました。秋の学祭で、社会学を含めた社会科学の基礎的・啓蒙的な内容の企画展示を行おうという動きに「巻き込まれた」んです(文学部社会学科に属していました)。その企画の素材、テキストがこの著作だったこともあって、春から夏にかけて読み込みました。当初はいやいやだったのですが、著作のおもしろさに惹かれて、展示企画にも率先して取り組むようになったわけです。

本著の主な内容を掲げておきます。

①序論(1~2)
②「ロビンソン物語」に見られる人間類型(3~7)
③マルクスの経済学における人間(8~12)
④ヴェーバーの社会学における人間(13~23)
⑤展望(24~25)
⑥あとがき

元々はNHKの市民大学講座として、25回にわたって放送された内容が書籍化されたものです。

今回については、1400文字程度となりましたので、一旦はここまでといたします。次回以降、この著作の主な内容と、そこからぼくが何を汲み出したのか、今に至る影響は何かなどについて書いていきたいと考えています。最後までお読みくださり、ありがとうございました。それではまた。

※23/01/03 追記
stand.fm 収録をいたしました。ほぼ同内容について語っています。よろしければお聞きくださいませ。


最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。ときどき課金設定をしていることがあります。ご検討ください。もし気に入っていただけたら、コメントやサポートをしていただけると喜びます。今後ともよろしくお願い申し上げます。