山川隆一編・『プラクティス労働法(第2版)』

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信山社のプラクティスシリーズの労働法版。
実は,『プラクティス行政法』もいい本で、学部の頃に使用していた。本書は、ローの頃の指定教科書だったが、当時は水町労働法を使っていた。

水町労働法と比較すると、水町労働法は、冒頭にケースを用いてはいるものの、それほどケースに対するあてはめは行われていないのに対して、本書は、あてはめも全体的にはしっかり行われている。
ケースの用い方もよくて、①単に条文へのあてはめが必要になるだけだが、具体例を示されないと実感がわかないもの(例:割増賃金の算定、無期転換等)、②判例で問題となった事案の様に事実に対する評価が必要になるもの(労働者性等)、さらには、③事例問題もある。

しかも、巻末資料には標準的な就業規則と36協定が付属している。あまった時間に巻末を読んでおけば、就業規則に対して面食らうことがなくなる。

ただし、規範を確認するというとき、判例を詳しく知りたいというときには不向きである。

基本的な事項及びケースはこの本で確認して、菅野にあたったり判例を探したりするようにしたい。