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本と珈琲と〇〇 短編小説

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毎回のイベントにて書き下ろしている短編小説を、 一話300円で販売しています。 短編小説「オンガク」のみ、お試し読みできます。 イベント会場では、その回の短編小説をお配りしており… もっと読む
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短編小説 オンガク

この短編小説は、2022.6.12 本と珈琲と〇〇 第二編「本と珈琲と音楽」のイベントに合わせて 書き下ろしたものになります。 本と珈琲と〇〇のinstagramはこちら オンガク 私の彼氏は音楽を生業としている。 自分で曲を書き、作詞をし、演奏もする。 シンガーソングライターと言われる人だ。 特に売れているわけではないが、 ちゃんとファンもついている。 ライブもよくやっているし、アルバムも出している。 裕福なわけではないが、生活を送るためのお金は 音楽で賄えている、立派

短編小説 椅子の目線

この短編小説は、2023.4.15,16 本と珈琲と〇〇 第八編「本と珈琲と椅子」のイベントに合わせて 書き下ろしたものになります。 本と珈琲と〇〇のinstagramはこちら 椅子の目線 「よいしょっと、ただいまぁ〜」 「姉ちゃんおかえり。  そろそろ帰ってくる頃だと思ってコーヒー入れたから飲みな  ・・・って何それ」 「見たらわかるでしょ」 「いやわかるよ、そうじゃなくて」 「そうじゃなかったら何?」 「なんで急に椅子なんて買ってきたの?」 「椅子を買うのに予定がいる

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短編小説 ちょっぴりの贅沢

この短編小説は、2022.11.13 本と珈琲と〇〇 第六編「本と珈琲と焼き菓子」のイベントに合わせて 書き下ろしたものになります。 本と珈琲と〇〇のinstagramはこちら ちょっぴりの贅沢 「ごめん、やっぱり俺ら別れよう」 「うん、なんかそんな感じしてた。  短い間だったけどありがとね、またね」 出会って半年、付き合って四ヶ月、 今回の彼氏はあっさりしていた。 フラれたけれど、傷跡はそれほどでもない。 すっきりと晴れ渡る感じもない。 一つ、終わったという事実だけを

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短編小説 ソロ活女子の会話

この短編小説は、2022.9.3 本と珈琲と〇〇 第四編「本と珈琲と宿」のイベントに合わせて 書き下ろしたものになります。 本と珈琲と〇〇のinstagramはこちら ソロ活女子の会話 「部屋☆☆☆、食事☆☆、  受付☆☆☆、快適度☆☆☆・・・」 「リカ先輩、またやってるんすか?  今回もまた先輩一人っすか?」 「何その言い方、別に誰に迷惑かけてるわけでも  ないんだからいいじゃない。  なんならあんたが食べるの遅いから  こうして時間潰してるんじゃない」 「そこに関して

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短編小説 椅子と机

この短編小説は、2022.7.23 本と珈琲と〇〇 第三編「本と珈琲と古物」のイベントに合わせて 書き下ろしたものになります。 本と珈琲と〇〇のinstagramはこちら 椅子と机 ふふっ。ある土曜日の夜、私は、 自宅マンションのリビングにて、にやけていた。 げぷっ。ちょっと飲み過ぎてしまったか。 まぁ家だし、誰にも迷惑かけてないし、いいでしょ。 ふはっ。にやけが止まらない。 側から見たらただの酔っ払いなのはわかっている。 でも、テンションの調整が アルコールも相ま

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