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13。

アビスパサポーターをやっていたら背が伸びた話。

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boobyには双子の兄がいて、岐阜の大学へ進学した。

何度か遊びに行き見知った土地だったこともあったので、前職で岐阜異動の話が出た際にこれを受け、boobyは岐阜県民になった。

boobyの兄・・・海パパとか呼ばれているらしいので今後ここではウーパーとでも呼ぶことにする。当初まったくアビスパに興味がなかったウーパーさんも、boobyのしつこいくらいのゴリ押しの成果もあり今やすっかり家族でアビスパサポーター。

そんなウーパーさんは大学卒業後、信州飯田で就職し、そこで10年近くを過ごした。何度か遊びに行き、南信地方も見知った土地になった。その縁もあり、飯田の隣村(下伊那郡喬木村)出身の女性とboobyは結婚した。嫁さんはサッカーにそれほど興味があったわけじゃなかったのに、boobyの影響でJリーグに関心を持ち始め、地元の松本山雅に見事ハマった。

そしたら岐阜の羽島市に、松本山雅の選手の実家があり接骨院を営んでいることをどこかからか聞きつけ、出産後の骨盤矯正とかで通いだした。その選手のこと、boobyは知らなかったんだけどね。

「アビスパに加入したら通うよ。」

くらいに話はあわせといた。

その選手、志知孝明。

FC岐阜の下部組織から東海学園大学を経て松本山雅に入団するもなかなか出場機会もなく、福島に期限付き移籍しレギュラーを掴み、堂々と松本に復帰したのに反町サッカーとはいまいちフィットせず。2019年、水戸へ完全移籍。山雅サポのbooby嫁、ちょっと凹む。

長谷部茂利監督の水戸で、それまでの攻撃的MFから左SBへコンバートされた志知孝明。

ハマった。開花した。ストイックに磨き続けていた能力が躍進水戸の原動力となり、クラブは過去最高成績をおさめ、公式表彰にはないがJ2ベストイレブンとも評される活躍で一気にブレイクした。booby嫁、ドヤ顔。

長谷部監督をアビスパが引き抜いたのでこのタイミングならアビスパ入りもあるのかなと期待してたんだけど、志知はJ1横浜FCを選んだ。まあ、そうなるわな。トップリーグのクラブから評価され、日本サッカーのレジェンド達と同じチーム。後から聞いたのは複数年契約との事。魅力的なオファーだよ。

J1でも結果を残していた志知。2020シーズンはリーグ戦カップ戦25試合出場。booby嫁の月一接骨院から帰るたびに聞かされる志知くん話。

boobyも水戸でのプレーを観て、長谷部アビスパに絶対ハマると思うんだけどなー、などと言いながら、嫁を通して志知接骨院の皆さんに、志知孝明と長谷部アビスパが融合する可能性なんかを説いたりしていた。年末最後の通院には博多土産の通りもんとめんべいを持たせたりしていて、志知パパさんがブログに書いたりしていた。



一週間後。年明け早々の1月2日。

興奮したbooby嫁に起こされ、正月の酔いも一気に醒めた志知孝明選手アビスパ加入のニュース。マジか!?

午前中にはクラブからも正式リリース。よってboobyは数年前の宣言どおり志知接骨院に通うことになりました。我が家的にはクリスマスプレゼントがお年玉になって返ってきたような、まさかの移籍でした。

一月末に、人生初の接骨院。春先に痛め近所の病院で水抜いたのにいまだに違和感のある膝と、長年の酷使で歪んだ骨格を診てもらうことにする。

代表である志知パパさんこと志知成治氏は元競輪選手。引退してからかなり経っているはずなのに、めっちゃいいガタイ。現役競輪選手のような筋肉モンスターではないんだけど、がっしりとした骨格と四肢の重厚感はさすがとしかいいようがない。その身体を使いニコニコしながらboobyの身体をいじめるいじめる。


booby、変な声いっぱい出す。


するとなんということでしょう。

あれほどあった膝の違和感が消え、ずれていた骨が元の位置に。

骨盤が前傾し、背骨が理想的なS字を描きます。

首と肩のコリがほぐれ、まるで羽根がはえたように軽やかに。

左右のアンバランスさも解消され、前後で撮影した写真を比較すると明らかに身長が異なります。なんと43歳にして、2㎝も伸びていたのです。


俺、どんだけ歪んでいたんだ・・・。


油断するとまた変な体系になってしまうのでしばらくは継続的に通院することに。正直ここまで変わるとは思ってなかったのでかなり驚いた。boobyからウーパー、booby嫁、志知孝明選手、志知成治先生、そしてboobyと縁が繋がり、結果身長が伸びたというホントの話。



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27日土曜日。今月最後の通院は家族3人で。

本来なら届いていたはずの真新しい3着の13番のユニフォームを着ていくはずだったのに、例のフォントトラブルでユニ届かず。まあ、またの機会にしよう。

13という番号。そうか、志知がFC岐阜の下部組織出身だからというのもあるのか。

FC岐阜にとって大きな意味をもつ永久欠番の13。

今期アビスパの左サイドを疾走するであろう13番。走力は松本時代、前田大然に匹敵すると評され、左足の精度と威力は個人的に元アビスパのアルヴィン・チェッコリを想起させる。風貌は”侍”坂田大輔を彷彿させ、時に流動的に中央、さらに右にも進出していく姿は亀川諒史のようだ。

合流当初から頬がこけ、引き締まった身体が肉食獣のようなオーラを纏っていた志知。短いシーズンオフにもきっちりと身体をいじめぬいていたと志知先生は話してくれた。先生が現役時代に作った自宅併設のトレーニングルームを見学。プライベートジムと呼んだほうがいいのだろう、プロアスリートに特化した器具がずらりと並ぶ。実際に現役の競輪選手も利用することがあるらしいが、志知選手がいる時は彼専用になるといい、隅にはよく手入れされたアディダスのシューズが綺麗に整頓されている。こういうところにその選手の性格が出るね。楽しみな選手が入ったもんだ。

息子さんがメンバーに入れるかどうかを志知先生は気にしていた。父親だなあ。多分、問題なくメンバー入りするんじゃないですか?と答えた。輪湖らとのポジション争いになるが、同時起用で一列前でもいける。鈴木惇が抜けたいま、左足のプレースキッカー一番手だろうし。まさか岐阜でこんなにもアビスパを身近に感じられるとは思っていなかった。接骨院の入り口にはウーパーさんに送ってもらったアビスパ幟がたなびいている。

日付も変わり、本日唯一のJ1カードは岐阜でも地上波放送される。

前評判の高い名古屋相手。

前評判とか順位予想とかについてはまた別に書くとして、POの事を思い出させるいい相手。こういう御時勢により現地参戦できないのがつくづく残念だ。


それでは勝利を信じ、13時に。







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