いちファンとして悔やむこと

宝塚歌劇団に関する一連の報道などについて。
この件について言及する気はなかったのですが、とあるブログに

宝塚ファンの中に「そもそもジェンヌさんが良しとしている"愛ある厳しい叱責"自体が時代錯誤なのでは?」と言っている人は少なくとも観測範囲内にはいなかった。

元記事の方に物申す意図では無いため、多少手を加えています。

と書かれているのを読んで、これを書くことにしました。

外部(元記事の方は一時的に宝塚ファンでしたが、現時点では外部としてのスタンスで記事を書かれていました)から「劇団のカルチャーを問題視している人がいない」ように見えるのならば、劇団や生徒にも、恐らくそう見えていたのでしょう。

「愛ある厳しい叱責」が「時代錯誤」だということを私はそれこそ2023年1月よりずっと前から分かっていたし、恥を忍んで有り体に言えば、それが世間に見つかって問題になる前にそっと改善されることを望んでいたのだと思います。だから敢えて騒ぎ立てなかったのが、結果として劇団や生徒に問題に気付かせない要因の一つになってしまった。それをとても、悔やんでいます。


劇団にはパワハラと長時間労働に限らず、
・舞台での不適切な表現
・舞台進行上の安全管理
・若年者の健康・体型管理
・生徒のプライバシーの問題
などとにかく問題が多く、時代の流れに遠く取り残されていることは分かっていて、もちろん改善されることを望んでいました。

でもそれらがあまりにも劇団の在り方と密接な関係にあり一朝一夕に覆るものではないことも分かっていたので、少しづつ、できることから改善すれば良いと。何年もかけていつか良くなれば、それで間に合うと思っていました。もう問題は起こっていたのに。間に合わなかった今になって、悔やんでも悔やみきれない思いでいます。

そして何より、劇団や生徒には改善の意思や初動がすでにあるものだと信じていた、今考えればそう信じたかったのだと思います。私(たち)の甘さや、好きな人達への贔屓目で、例えパワハラの温床となるようなカルチャーがあったとしても、そうはならない人達だと信じたかった。

そして目下改善中なのだと信じて、敢えて先に挙げた様々な問題について、提起することをしませんでした。こちらが騒ぎ立てて却って大事になってしまう前に、自分たちで改善してほしい。してくれているはずだ。要は丸投げにしてしまったのです。このことについて顧客である私たちが公的に負える責任など存在しませんが、私個人の筋の通し方として、私が“身内心”で以て信じてきた以上は“身内心”で以て共に責任を負うべきだと感じています。


これから何をするべきなのか、正直今は分かりません。ただ、何も言わずにいたことが私の一つの大きな問題だったので、それを越えるためにこれを書きました。誰かに何かを伝えたいわけではありませんがただひとつ、ご遺族が納得できる結果に帰結することを願いますし、必ずそうしたいと思います。

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