上質な恋愛 4
終わってた日、なのに、終わらせることができなかった謎。聞き分けの良い女であること、それは、「いい女」の条件だと思う。見た目の、聞き分けの良さ、それでも、良いのだと思う。
でも、わたしは、違った。
恋愛って、始まりより、終わりが大切だと、つくづく思う。何十年生きてきても、恋、という感情がふわっと沸けば、判断力は低下して、日頃とはちがうわたしになってしまったり。その、ブレがある限り、上質な恋愛はできないと思う。
来月、一番好きなお祭りを楽しむために、福岡に行く。山笠を楽しんだ旦那が、女房に着物を新調し、それをきて女房は「生命を慈しみ、豊穣に感謝」する。そして、新生姜を買って帰る。夕方のお参りは、とても、素敵な時間。
わたしには、こういう時間が上質だと思う。伝統がある日本で、その気持ちを持ち続けて、引き継いでいく。日本は、持続可能な生活を、ずっと営んできている。
ベルベットでなくて、麻がいい。自然に流れていく時間とともに生きていく、嘘がない時間。時間は、永遠だけれども、人間だから、自分では太刀打ちできないことで、終わりを迎えなくてはならないこともある。
終わりには、悲しみや憎しみ、そういう感情が当然一緒にやってくる。もし、次に何かが始まったら、終わり方も考えて、終わりがいつきても、悔いがないような、上質な時間を過ごしたという満足感を日々持ち続けていたい。
そして、上質な恋愛とは。誰かが言っていたけど、ベストなタイミングでやってくるものだと思う。だから、もし、今、恋を失ってしまったのなら、それは、他の人のところに行く恋を、うっかり、拾ってしまったんだ。だから、本来行くべき人のところへ返してあげれば、いいだけの話。
恋を失うなんて、大したことではない。恋に費やした時間、気持ち、それをなくすことは、小さくない喪失感だけど、その分、上質な時間、上質な恋愛をする力がついてるんだって。
みんなは、上質な恋愛、って、どんな風に考えるのかな。
前に、進まなくては。
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