井上陽水について Ⅱ
ロバートキャンベルさんの本を読んでいて、膝を叩いた。「カナリア」について。1982年にリリースされた「LION & PELICAN 」に収録されている一曲。えっ?37年前?ライブで聴いても、毎回新鮮に聴ける曲。そのことについての、英訳をするにあたって、キャンベルさんが考えたことを読んで、そうそう、と、思った。
さらっと初めて聴いたときは、悲しい曲だな、という印象で、カナリアが「悲しい」と泣いている風景が浮かび、盗賊は火を焚いた場所で宴会をしている光景。でも、盗賊たちにも、心からの楽しさはなくて、儚さや虚ろが漂っているような。
この曲は、絵画みたい。タイトル「カナリア」というこの絵は、部屋の中の檻が描かれていて、檻の中にカナリアはいない、そんな絵。カナリアは、美しい声で人々に愛され、それでも、自分は、好きな人がいて、その人を想い続ける。でも、今、檻の中にはいない。
「いちばん大好きな人」の元へ、行ったのだろうか?
なんとなく、実は、ハッピーエンドの曲なのかな?というのが、新しく感じたこと。
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