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【2023/12/24・有馬記念】もうあの頃のドウデュースではなかった(レース回顧)

有馬記念のレース結果を分析し、レース内容と気になる馬の走りを振り返ってみます。


■レース分析

レースは『タイトルホルダー』の逃げと2角からのペースアップの影響で残り4ハロンから仕掛ける展開となりました。レースペースも後傾ラップではありましたが、想定していた前半のペースよりも速かったため、レースに紛れはありませんでした。
また、走破時計や上り時計も想定よりも早くなっていましたので、この時期に見られるような時計が掛かる重い馬場ではなかったと考えられます。


■ドウデュース(1着)

1~2角にかけてスピードが上がり、そのまま直線の坂下まで加速し続けて、前の馬たちをきっちり差し切るレースをしました。
ダービーのときは直線の爆発力の印象が強く、そのため中山競馬場は不向きと考えていましたが、今回のレースを見て、その当時からの成長で全く異なる適性を持つようになったと思います。
阪神競馬場の京都記念でも高い指数を出していますので、これからは2歳時にはマイルのGⅠを勝ったダービー馬ではなく、非根幹距離で強い馬と見方を変えなければならないのかもしれません。

■スターズオンアース(2着)

大外枠を克服するために、好スタートからハナを取る勢いで先行しました。
3角で内ラチにぶつかってスピードを落とす場面がありましたが、直線では『タイトルホルダー』をかわす走りを見せたあたり、高い能力を遺憾なく発揮しています。
この時期にしては走破時計や上り時計が速くなったのも、この馬の適性にハマった部分もあるかと思います。

■タイトルホルダー(3着)

今回はきっちり逃げる展開に持ち込むだけでなく、2角から加速していく持続力勝負に持ち込んではいました。
しかし、向正面では2角で加速したスピードを維持できず、再度ペースダウンしていましたので、3~4角での瞬発力も必要な展開となっています。
向正面で再度ペースダウンせざるを得なかったのは現在の『タイトルホルダー』ですので、その中で3着に残した今回は力を出し切れたのでしょう。

■ジャスティンパレス(4着)

スタートでスピードに乗れずに最後方からのレースとなり、3角からは勝った『ドウデュース』の後ろをついて行く形で仕掛けましたが、瞬発力の差でついて行けませんでした。
上り時計は2番目に速いものでしたので、持続力だけでなく瞬発力も求められる展開になってしまったのがマイナスでした。

■タスティエーラ(6着)

中団からレースを進めている中で4角で馬群を抜け出す脚に瞬発力は感じられませんでした。
しかも、直線では『ジャスティンパレス』に前をカットされる不利を受けています。
その後も再度伸びていますので、不利自体はとても大きかったと考えられます。後は春のように前目に位置を取れれば良かったのですが・・・

■ソールオリエンス(8着)

これまで見せていた4角大外ぶんまわしのレースではなく、内々を走って直線で馬群を捌こうとするレースを見せました。
直線では馬群を捌くのに手間取っていましたし、東京・2400mでは問題ありませんでしたが、前回の菊花賞(京都・3000m)と今回の指数から距離短縮時は評価を見直しても良いかと思います。

■スルーセブンシーズ(12着)

最初の直線でスピードが落ちたとき、前に壁を作れずに力んで走ってしまったことがすべてです。
ただ、着順ほど指数は低くないので、枠次第で結果は変わっていたのではないかと思われます。



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