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カラタチの花が咲いたよ

 あいまいな記憶で自信がないが、5年だか6年だか前に、カラタチの苗木を10本買って植えた。
 ところが、うっかり刈り払い機で切ってしまったり、理由は不明だが枯れてしまったりして半分に減ってしまった。
 そのうち数本が、昨年から花を咲かせるようになった。

自宅からちょっと離れた耕地の畔(あぜ)に植えた。



 私が「カラタチ」でまず思い浮かべるのは、島倉千代子のヒット曲のひとつ「からたち日記」(西沢爽/作詞、遠藤実/作曲)だ。
 何歳頃のことだか覚えていないが、テレビから流れてくるあの高くきれいな歌声と、小気味よくきれる節回しは強く印象に残っていた。

 カラタチの木そのものが比較的マイナーだから、花の実物を見たことがある人は少数派なのではないだろうか。

だいたい4月中旬に咲きはじめる。直径は3センチくらいだろうか。



 文部省唱歌にもカラタチは登場した。北原白秋作詞、山田耕筰作曲の「からたちの花」だ。
 この歌は、なぜか文部省唱歌に強く惹かれる私が飛びつくように買った、CDとセットの「NHK 日本のうた ふるさとのうた100曲」(講談社)にも収録されている。
 その解説のなかに、「からたちの木は北原白秋の郷里、福岡県山門(やまと)郡沖端(おきのはた)村(現在の柳川市)のあちこちに生け垣として植えられていた」とある。
 じつは、幼かった私のぼんやりとした記憶でしかないが、拙宅でも生け垣として植えられていた時期があったのだった。

花弁は5枚で、1本の雌しべを輪で囲むようにして雄しべが取り巻く。


 カラタチを植えた理由のひとつは風情を求めたこと。木全体に独特の個性があるから鑑賞にも向く。それに、かつて生け垣に使われていたという懐かしさや、前述の歌のこともある。
 果実は、食用にはならないが果実酒に利用できるし、入浴剤の代用として浴槽の湯に浮かべてもいい。



 樹高はだいたい4メートルくらいにまでなるらしい。落葉樹だから、冬が訪れる前にトゲだらけの裸木になる。その、入り組んだ枝の間の奥深くにまで、いくつもの実がなる。

 トゲは長さが3センチほどもあるうえにじょうぶだ。実を取るときにそれが邪魔をする。布製の軍手などは無力だから、厚手のゴムを使った手袋などをはめなければならない。私はけっこう痛い目にあった。

このトゲは痛い。何回も刺さったことがあるが、バラなどの比ではない。



 昨年はずいぶん実がなった。いまごろ悔やんでもしかたがないが、実の写真を撮っておくべきだった。収穫した時点では投稿のことなどまるで考えていなかった。
 今年の収穫時には撮っておこう。

これはまだ若葉だが、生長すると表面は光沢のある濃い緑になり、裏面は淡い緑になる。




 次の写真はおまけ。カラタチではなく、ナシの花だ。
 ナシはまだ小さい木だが2本ある。3本あったが1本は枯れた。庭に接した菜園の片隅に植えられている。

 ナシはバラ科の果樹で、リンゴやモモ、アンズ、スモモなどは親戚筋にあたる。サクラも仲間だ。
 昨年はいくつか実がなった。だから今年もなるだろうと思う。

バラ科の木の花は5枚の花弁がある。モモは濃いピンクの花弁だが、ナシはきれいな白だ。



 拙宅の敷地には、ほかにも数本の木が植えられている。カキやウメなどの果樹をはじめ、カシワ、マツ、ツツジほか数種類ある。
 記事としてたえられるようであれば、折りを見て投稿したいと思う。




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