バベルの塔


6月10日開催のクリスティーズのオークションのオールド・マスターの回に出品されているロットNo.16ピーテル・ブリューゲル(子)作「バベルの塔」です。
私は西洋美術にはまったきっかけになったのがブリューゲルなのでこの作品が出ているのを見つけた時は震えましたね。そもそも、ブリューゲルってなかなか出ない!
でても、ヤンが多い。花のブリューゲルことアンブロシウスも出ていた事はありましたね。

バベルの塔は数年前にピーテル・ブリューゲル(父)の完成バージョンが来ていましたね。あの完成したバベルの塔の独特な背徳的な存在感も魅力的。今となっては完成バージョンの方が有名ですが、同じくピーテル・ブリューゲル(父)の描いた今回出品されている建設途中バージョンはウィーン美術史美術に所蔵されています。

建設途中には建設現場を訪れた創世記の登場人物ニロムデ王と労働者の様子が描き込まれています。ブリューゲルの作品は細かいところにたくさん人が描かれていてそこが面白いのですが、建設途中バージョンはその描き込みが存分に楽しめます。ピーテル・ブリューゲル1世のバージョンとの違いをこの機会に見比べてみるのも良いのではないでしょうか。

オークション終了し約3億5000万円で落札されました。

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