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「アニマル」

仕事帰り、車の窓越しに見えた民家の2階の壁に赤い丸ゴシックで「アニマル」という大きめの古びたサインが掛けられていた。
もとは何の店だったのだろうと見ていたら信号が変わってしまった。

何の店か気になってぼんやり考える。

アニマルっぽい響きのブランドあったよな、何だっけ?

アニマール?いやちょっと違う。

微妙に違っている。

しかし「アニマール」からなかなか抜け出せない。自分で惜しい、それじゃないと思いつつも「アニマール、いやいや違う」と繰り返す。

それから20分くらい車を走らせ、高速に乗ったところで、「あ!アルマーニだ」とアクセルを踏んだ。

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