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我々は不自然体である。

自分は不自然な人間だと思っているが、不自然なことは人間社会の構造上肯定すべきだと考えている。

何を持って不自然と思うかというとやはり人間以外の動物と比べてということになる訳で、一概には言えないが僕の目から見ると動物の方が自然体で生きているように見えている以上は自分は不自然に生きてると言っても不自然ではないだろう。

それ故に自然体に憧れを抱いてしまうのは人間にとっては自然なことで、出来る限り自然体というものを心掛けていたりもするのだが、"心掛けてる時点でもはや自然ではない"のループから抜け出すことは極めて困難であると考える。

僕自身は人前に出る時、ある程度の世間体を気にして生きているつもりである。ある程度の格好はつけたいなと思っている。ただ格好つけてるなと思われたくないなとも思っている。格好つけてないのが格好いいなと思われたらいいな(上記の自然体を心掛けてる状態)とも思っている。そんなこと思ってるなんて格好悪いなと思いながらも、要は何にせよ格好悪いと思われたくないと思っているところがある。

しかしながら近年は、以前に比べ鼻毛が出てても、ホクロから長い毛が生えていても気にしなくなりつつある、もちろん世の中や隣人が切って欲しいと言えばそこに抵抗するほどの主張があるわけではなく素直に従うが、出来れば鼻毛が伸びている(伸ばしている)アイドル等の活躍により、鼻毛を切らなくてもとやかく言われない社会になれば生きてく上で無駄な手間を省ける人たち(自分込)が増えていいなと思ってはいる。実のところこれは鼻毛に特化した話ではなく、伸びるものも抜けるものも潤ってるものもカサついているものも下がってくるもの上がっていくものも逆らうお洒落もあれば従うお洒落もあることが往々にして望ましいと感じている。

一方、トキロックも何かと”自然”という概念?観念?に惹かれる傾向にある不自然な人間である。

彼女は彼女なりの格好のつけ方があり、格好つけてないわけではない。自分の美的センスも何となく持ち併せており
料理の盛り付けであったり、人に会う時の服やアクセサリーであったり髪型には彼女なりに気をまわしたりしているし、
体重や体型も気にしたりしているし、他人に格好悪いと思われることは彼女もやはり望んではいない。

特筆すべき彼女の特徴としては若かりし頃は奇抜な染髪や化粧を施していたこともあるが、近年は自分の身体に手を加えたり負荷をかけることを異様に嫌がる傾向が強くなってきており年々それは顕著になってきている。
故に全く化粧もしないし、毛染め、パーマもしないし、もちろんピアスも開けない。
数年前から陰毛の処理はもちろん、脇毛も剃らなくなったりしている。
かつては締め付けられるのが嫌だとブラジャーもしなかったのだが、夏場、あまりに乳首が露呈する素材の服を着る場合に限り、世の中にはそこに反応してしまう男性もいなくはなく、シチュエーションにおいてはそれが社会的に宜しくない方向に発展する場合が無きにしも非ず、ユニクロ等で売っているキャミソールの下にカップみたいなのがついてるものを社会の為に着た方がいいよと僕が助言したことでブラ着けない規制は多少緩和されたりもしている。
ひと昔前だとおそらく”女を捨ててしまった”とか”おっさん化現象”と言われてもおかしくない感じではあるが、もはや性別では括れない時代に突入しているわけで僕はトキロックのそのいわゆる人工的な美よりも動物として美にこだわってる姿勢をバンドメンバーとしてまた夫として見守っているわけだが、このままいけば、顔の成り立ちから察するに頬の肉がより重力に従いパグ化が進み新たな愛くるしさに繋がる気がして10年後を楽しみしてたりもする。

そんな二人が一緒に暮らしているわけであるが、自然体への憧れが間違った方向に進化し家の中ではシロテテナガザルの歩き方を二人ともに意識して模倣している。
自分たちはどこに向かっているかは謎だが、そのような動きをしている時は異様に楽しいので皆さんも気が向いたらやってみて欲しい。

GD


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