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コーストFIREについて


コーストFIREについて考えたきっかけ

 社会人5年目、27歳になって思うことがある。「節約してリーンFireって達成しても精神的にけっこう辛いんじゃね…?かといってサイドFireでも5千万円くらいはいるし、40代まで過剰な節約生活が続くのはしんどすぎない?」と…
 そんな中たまたま知ったコーストFireというリタイア?の仕方に感銘を受けた。

コーストFIREとは

 コーストFireとは資産運用を前提に、老後資金の種銭をなるべく早く貯め、貯まってからは給与を全部使い切り60歳までは働くという考え方だ。(FIREのRE要素はドコ…?)ただ、ここでいう種銭というのは複利を考慮した額なので若ければ若いほど少額でよいのだ。
 ※具体例で行くと40歳までに3,000万円貯めてしまえば年利7%の運用で60歳には1億円をこえる。そのため、40歳までに3,000万円貯めちゃえば定年まで働くけど蓄財をしなくてオッケー!毎月の給与は全額使い切り!というような発想だ。
(年利7%というのは全世界株式インデックスの30年間平均リターンが8.7%であるため、余裕をもって7%という数値にしている。)

老後資金はいくら必要なのか

 老後資金はコーストFIREのゴール金額だ。さすがに1億円は過大だと思うので老後に必要な費用を試算してみる。昨今では「老後2,000万問題」や「2,000万じゃ足りない、4,000千万問題だ!」とか言われているが、改めていくら必要なのだろうか。

個人的にストレスのなさそうな家計簿をつけてみた。
・家賃10万円 
・食費5万円
    ※だいぶ多め、筆者はそんなに食べれない。
・交際費4万円
・水道光熱費3万円
・衣類2万円
・雑費2万円
・通信費1.5万円(インターネット、スマホ)

 月の生活費が27.5万円、年330万円(年収420万円のサラリーマンと同等)だ。働かずに得るお金としては十分すぎるくらいだろう。トリニティスタディ4%定額取り崩しの理論で行くなら60歳時点で8,250万円必要ということになる。
 ※生活費とは別に老化に伴い医療費が別途かかるが、その分は現在改悪されつつある年金、健康保険で賄えるだろう。

思ったより高い老後資金

 8,250万円、思ったよりも高かった…。途方もない額である。貯金だけでは退職金を含めても貯め切るのは容易ではないだろう。
 ではこの8,250万円が達成可能であるかもシミュレーションしてみる。今回は再現性が高そうな8,250万円を貯める2つのルートを用意してみた。
 ①は35歳でコーストFIRE達成ルート。
 ②は税制優遇を超活用!手取りの20%の貯蓄で達成ルート。

①35歳でコーストFIRE達成ルート

 このルートは福利を存分に限活かしたものとなっている。

資産推移

 23歳から年率7%で運用し、60歳時点で8,250万円に到達するには、35歳で1,520万5千円貯めている必要がある。では35歳までに約1,500万円をどうためるのか詳細なプランを立てていく。
 プランとしては23歳の1年目はボーナスが無い人も多いので「月5万円×8ヶ月(5~12月)(40万円)」、2年目以降は「毎月5万円×12か月(60万円)」+「ボーナス10万円×上下期(20万円)」で毎年80万円投資する。
 すると7%の福利効果も相まって35歳(13年目)で15,211,638円となる。累計投資額は1,000万円で、NISA枠を800万円も余らせてFIRE達成だ。
 余りのNISA枠がもったいないので、36歳以降もNISA枠に追加投資してもいいだろう。

②税制優遇を超活用!手取りの20%貯蓄でコーストFIRE達成ルート

 このルートは日々の生活をあまり我慢せず、NISAとiDeCoを活用したFIREプランだ。

コーストFIRE達成までの道のり

 20%ルートの概要は手取りの20%を毎年NISA枠で投資し、NISA枠が埋まったらiDeCo23,000円のみの投資に切り替えるという手法である。
 このルートであれば60歳時点での総資産は8,484万円となっている。投資枠をNISAとiDeCoのみで行っているため運用益はほぼ全て非課税だ。
 手取り額だが、一番再現性が高くなるよう女性の年齢別年収の中央値を元に計算している。このグラフで行くと55歳でNISA枠が埋まり、55歳以降はiDeCoの月23,000円しか投資していない。
 NISAへの投資も平均月4.66万円の投資となっており、人によっては月収に手を付けなくてもボーナスだけで十分賄える額かもしれない。月10万円以下の積立投資となるためクレジットカード積み立てを併用すればもっとお得に投資できるだろう。

まとめ

 いろいろ計算してみると新入社員時点で投資を始めれば老後資金のハードルはそれほど高くはないことが分かった。
 個人的には①のルートを目指し、きつくなってきたら②へ移行するのが良いのではないかと思う。

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