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暑い、でも外に出るのだ

2020年8月28日(金)

たまに日陰に吹く風がカラッとして涼しく、秋の存在を一瞬感じることもあるが、大抵は湿度が高く、ムシムシと不快な体感の日々が続く。

先週から分かっていたものの、ドタバタと会社の外に出て駆けずり回る1週間だった。

火曜日はとある医療用施設の設置立ち会いで現場に。日陰のない駐車場に11時から16時まで、昼食の時間も取れずにひたすら記録撮影とサポート業務。多数のメディアが取材してくださって大変ありがたい。

しかし一気に日焼けしてしまい、まだ腕や首筋が痛い。休憩なしで5時間、炎天下で立ち仕事していれば当たり前か。新型コロナウイルス感染症禍で、春から朝も徒歩通勤を続けていたので、ある程度日焼けの素地はできていると思っていたが甘かった。

火曜日の反響をチェックしつつ、水曜日からはこまごまとした作業と調整業務。週明けに今度は別件の撮影立ち会いが待っているのだが、費用や現場の都合などで滅多にOKが出ない撮影なので、準備も気合いを入れなくてはならない。

ガーンと陽射しが照りつける真っ昼間に、プロ用ホームセンターなどに出かけて撮影に使用する資材を探す。しかしその辺に売っているだろうと高を括っていたものが全く見つからない。仕方ないので、自作することに。灼熱の中、トボトボと会社に戻った。

会社に篭もってばかりいるのはつまらないけれど、この季節、しょっちゅう外に出るのも考えてしまう。体力ばかりが削られていく。

今週末は裏山・摩耶山上に出かけて、チェアリング昼飲みイベントに参加する予定。チェアリングの醍醐味ってどう言ったもんかな、未体験者にうまいこと伝えるには…何て考えたりしてると、今日アップされていたデイリーポータルZの「チャイハナ」の記事がその辺を言語化していて、膝を打った。

思えば、少し前に流行ったグランピングとか、京都の川床、それから屋形船なんかも基本は同じ発想のような気がする。本来は何かとストレスが多い野外に、手間ひまかけて室内のようなコージーな空間を作り出すという種類の娯楽なわけだ。
ただこういうのは、便利であればいいというものではない。もしグランピングが冷暖房完備でテント内にバスタブと水洗トイレもあったら、それはもうリゾートホテルに行けという話だ。チャイハナは自然の力だけを使って涼をとりつつ、しっかりゴージャスな気分を味わえるのだから絶妙なバランスといえよう。
しかし人間は古今、外と中の境界を曖昧にすることに喜びを見出し、贅沢な楽しみとしてきたのだなあ。詠嘆

そう、パブリックスペースにいながらプライベート空間のような居心地の良さ、屋外の開放感を体感しつつ基本的にはひっそり内に閉じて楽しむ贅沢さ。その「絶妙なバランス」こそがチェアリングの妙かも知れない。

意外性のある場所で酒を飲むことは楽しいけれど、別に酒じゃなくてお茶でも良い訳で。外のようで中のような空間を彷徨う感覚が、独特の面白さになっているんだろう。

どうせ家や店で飲んでいても暑いだろうから、思い切って外に出て、チャイハナ気分でチェアリングを満喫してこよう。

写真は、この前知り合いが開いていた、ラジカルでプリミティブなフリスビー屋さん。チャイハナのように快適かどうかはさておき、この痺れる佇まいよ。草っ原に椅子1個・看板1枚置いたら店になる。

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