私とテクノロジーの出会い
はじめに
はじめまして、ITのスタートアップでプロダクトマネージャーをしているものです。
Qiitaをいつも使っていますが、ポエムを書くならやっぱりnoteがおすすめという話を先輩エンジニアからもらい、今回はこちらに投稿してみました。
初回のテーマは、テクノロジーとの出会いです。
テクノロジーとの出会いのきっかけを作ってくれたTくんが、もうすぐ会社を辞めてしまうので、当時を思い出し、このテーマで筆をとることにしました。
アナログ人間がITスタートアップ転職するまで
私は新卒で人事・組織開発系のコンサルティング会社に営業として就職しました。
当時私が行っていたことは2つでした。
1つは新規開拓です。中小企業の社長さんや役員さんがお客さんでした。テレアポも飛び込みもしましたが、単純に連絡したり訪問するだけでは、取り合ってもらえないので、いろんな作戦を考えて会いに行きました。
例えば名刺を1枚ずつラミネートして、ふとした時に私の名刺をツルツルして触りたくなるようにしてみたり、
時には、名刺の右上に1...2...3...と番号をふっていき、何回来ているのかを相手にもわかってもらうような工夫をしていました。「もうあなたの名刺は10枚くらいあるからいらないよ。笑」と、とある会社の初回商談でお会いした社長に言われたのは今でもいい思い出です。
社歴があがってくると、既存のお客さんを担当させていただくようになりました。いわゆる深耕営業です。とにかくその会社の中のたくさんの人にあって、キーパーソンを探すというのをやっていました。見つけたら、ハガキを買ってきて、筆ペンでお礼を書いて送るということをやっていました。
ここまで読んでいただいた方はおわかりいただけたと思うのですが、私はアナログ界を代表するような人間だったのです。
そんな中で、2社目にITのスタートアップに就職します。入社してびっくり。会社にあるはずのものがどこにもありませんでした。
そう、紙です。
すべてのものが紙ではなくクラウドで管理されていて、誰もペンを持って、メモをとっている人はいませんでした。全員がパソコンで話ながらGoogleドキュメントでメモを取り、会議が終わると議事録はできあがっていました。
とんでもないところに来てしまったと思いながらも、必死になって働く日々でした。
特にGoogleのツールに触るのは初めてだったため、
「何度もすみません、確認なのですが、この共有ボタンを押したら情報が世界中に飛んでいってしまうことはないですよね」
と聞いて、
「大丈夫ですから、いい加減、はやくスプレッドシート共有してもらっていいですか?」
ともじもじして5歳年下の新卒くんに怒られたのはこの頃のいい思い出です。
溺れていたがIT会社でなんとか息ができるようになる
そんなこんなで、徐々に、業務にも慣れてきた一方、入社以来、ずっと解決できず苦労し続けてたことがありました。
それはお弁当の注文です。私が働いている会社ではお弁当の注文というのができるようになっていました。
1.毎朝、10:00ちょっとすぎに注文フォームがオープンして、
2.欲しいお弁当を選んで注文する
3.15:00には注文が締め切られ、会社は弁当屋さんに発注をする
5.夕方お弁当が会社に到着する
6.私は節約にもなって栄養も満点でお弁当を食べてご満悦で帰宅する
という流れでした。
お弁当注文は難易度が高め
しかし、当時私は直接お客さまと対峙する仕事をしていて、10時からお客さまとの打ち合わせが始まります。お弁当注文は毎日絶妙な時間(10:06)とかからフォーム入力ができるようになる感じだったので、午前中の注文はまず無理でした。
その後も、集中して仕事をしていると、お弁当の注文を忘れてしまい、週5日でお弁当を注文したいのに、週3回、多い時は週5回で忘れて全滅な週もありました。
この深刻な課題に立ち向かうことを決意
そこで私はこの難題に仲間を募って立ち向かうことを決意しました。人事・組織開発系出身らしいアプローチです。
自分が所属するチームでお弁当の制度を啓蒙し、お弁当を注文したい人を増やし、チームの人がお弁当を頼む際に「お弁当注文忘れてませんか?」と声をかけてもらう作戦です。
この作戦は、チームメンバーが頼む時には威力を発揮したものの、チームのみんながお弁当を頼まない日は私もお弁当を頼めず終わりました。
救世主到来!弁当大魔王現る!
そんな困り果てた私をみかねたTくんは、もしお弁当を忘れていたら、私のカレンダーにお弁当注文のリマインドのスケジュールを入れてくれるというのを作ってくれました。
次第に機能拡張がなされ、
カレンダーを「はい」にする:肉系のお弁当が選択される
カレンダーを「いいえ」にする:魚系のお弁当が選択される
カレンダーを「未定」にする:ルーレットが回ってどっちかになる
というのも後から追加されました。
私のお弁当の注文成績
Tくんが作ってくれた弁当大魔王の登場により週5で忘れていたお弁当は、それから一度も忘れないようになりました。
弁当大魔王から学んだこと
この経験から私は「課題はテクノロジーの力で解決することができる」ということを学びました。
それまで、人との関係性の中で課題は解決するものだと思っていましたが、そうではない解決策があるんだと知れたことは自分の中で大きな財産になりました。
その後の自分
その後の自分はというと、どうにも自分で事務処理を手作業でしていると、自分が業務に忙殺され残業するかもしれない状況に追い込まれ、なんとかしたいとGASでの自動化の方法を学んでいたら、部署の一部の業務を自動化できるようになり、そんなことをしていたら、他社システム連携案件の旗振り役を任され、他社システム連携に詳しくなりだすと、専任としてさらに案件を振られるようになり、そんな案件ばかりやっていたら、開発側からプロダクトへのユーザー目線での意見を求められるようになり、そんなことをしていたら、いつのまにか正式にプロダクトマネージャーになっていました。
プロダクトマネージャーになった後もエンジニアとまともに会話できない自分が悔しくて、プログラミングの勉強をしていたら思いのほかハマりまして、オンラインで出会った仲間と開発したアプリをもうすぐリリースするところでございます。
おわりに
たかがお弁当かもしれませんが、
今振り返ってみても、あの時に、「課題はテクノロジーの力で解決できるんだ」と知れたのは私にとって大きな出来事でした。
弁当大魔王との出会いは私の人生の大きな分岐点であります。
エンジニアであったりすると、「課題はテクノロジーの力で解決できる」ことを知っている方がほとんどかと思いますが、IT業界を離れると、私はまだまだその世界と出会ってない方も結構多いんじゃないかなと思います。
せっかくなら1人でも多くの人にこの世界に出会って欲しい。
自分が作るプロダクトとの出会いがいつか誰かの人生の大きな分岐点になるといいなぁ。
なんて最近よく思っています。
そんな日が来ることを夢見て、、、今日はレビューで指摘されたコードを直して、眠ります。
おやすみなさい。
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