2023/11/25 今週の日米経済指標まとめ
⭕ 今週の米国経済指標、FOMC議事要旨(11/22)、サム・アルトマン氏 オープンAI CEO復帰、日本 消費者物価指数(11/25)について簡単にまとめてみました。
① FOMC議事要旨 11/22
⭕ 次回会合も政策金利据え置きが濃厚ですが、今後も「データ次第」とFRBが最重視する月末に発表がある「個人消費支出(PCE)」が注目となります。また、市場への牽制を込め「インフレ低下が不十分なら追加利上げもあり得る」との見解を示し、FRBは金利主導権の手綱を引き締めた。
今回の議事要旨で、市場には思いもよらぬタカ派バイアスが掛かり米国株式は下落。続伸中の米国株式市場に水を差した形になった。
② アルトマン氏 オープンAI CEO復帰
⭕ 17日にオープンAIの取締役会にてサム・アルトマンCEOの解任が発表され衝撃が走りました。
解任劇により、オープンAI社内にて反乱を起きた。700人余りの従業員がアルトマン氏の復帰を求め、要求が通らなければ、アルトマン氏を追ってマイクロソフトに移籍すると警鐘を鳴らした。
結局は、アルトマン氏の求心力と優秀なエンジニア無くしてオープンAIは存続せず、わずか5日で「元サヤ」に収まった形になりました。
オープンAIのチーフサイエンティストで共同設立者で取締役であるイリヤ・サツキーバー氏とアルトマン氏は、生成AIの開発ペースや安全性などを巡って衝突していた事が内紛の原因であったと言われています。イリヤ氏はどちらかというと開発に慎重派、アルトマン氏は急進派であったとの事です。
③ 10月 日本 消費者物価指数 11/25
✅ 総合 +3.3% 生鮮食品除く +2.9% 生鮮エネルギー除く +4.0%
⭕ 総合の伸びがやや拡大、0.2%上昇、生鮮食品及びエネルギーを除く指数(生鮮エネ除く)では0.2%下落
★ 食料(+7.6%)ガソリン代(+5.0%)は先月より伸びが縮小するが、上昇傾向にある。
★ 電気代(-16.8%)都市ガス代(-13.8%)が総合とコアの低下に大きく寄与している。
★ 宿泊代(+42.6%)の伸びが総合の数値に大きく寄与している。観光需要が大幅に回復で価格自体は引き続き上昇傾向にある。
⭕ NHK受信料(-10.2%)、地味にアピールしてますw
(2023年10月からNHK受信料は10%値下げ)
④ 重要経済指標のおさらい
⑤ 利上げマップ 11/25
✅ 12/13、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定に於いて、市場参加者の意見は現状維持が95.5%。
⑥ まとめ
⭕ FOMC議事要旨で、市場への牽制を込め「インフレ低下が不十分なら追加利上げもあり得る」との見解を示し、FRBは金利主導権の手綱を引き締めた。
しかし、米国、直近の経済指標は全て低下傾向か横ばい(失業率は上昇)となり、利上げは打ち止めの楽観的観測により米国株式市場は好調を維持している。
⭕ やや上昇した日本の消費者物価指数ですが、大規模金融緩和を継続してこの数値であると考えれば、マイナス金利解除には程遠いのでは。
⭕ オープンAIの内紛で「AIの安全性」について、AIの開発現場と取締役幹部の間を分断している事を、多くの人が知る事となった。
🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)11/25現在
★ 米国10年債利回り 4.472%(11/18 4.439%)
★ 日本10年債利回り 0.772%(11/18 0.734%)
★ 1ドル=149.482円(11/18 149.651円)
★ 原油(WTI)1バレル=75.17ドル(11/18 75.86ドル)
🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 11/25現在
★ NYDOW 35,390 +1.27%(先週比)
★ NASDAQ 14,250 +0.89%(先週比)
★ S&P500 4,559 +1.00%(先週比)
★ 日経平均 33,625 +0.12%(先週比)
🔅 来週の日本米国経済指標
11/29 米国 7-9月実質GDP改定値
11/30 米国 個人消費支出 PCE
12/1 ISM製造業景況感指数
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