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2024/5/25 今週の米国経済指標まとめ

⭕ 今週は、エヌビィデア決算(5/22)、FOMC議事要旨(5/23)、S&P PMI(5/23)について簡単にまとめてみました。



① エヌビィデア決算 5/22

⭕ パーフェクト決算

出典元 楽天証券

⭕ 増配と株式分割

 1株当たり10セントに増配(四半期配当)、1:10に株式分割の計画も決定し既存株主への感謝の為に還元。ジム・クレーマー氏のインタビュー動画で、ジェンスン・フアンCEOが「株主への感謝」を述べていた事が脳裏に浮かんだ。(Makabeeの米国株 ジム・クレーマー応援CH)

⭕ 「ブラックウェル」を今四半期に出荷

 好材料が控えており、エヌビディアやAI関連がまだ減速していないという安心感があります。

 エヌビディアのジェンスン・フアン最高経営責任者(CEO)はアナリスト会見で、次期AIチップ「ブラックウェル」を今四半期に出荷し、8─10月期には生産が増加すると述べた。
コレット・クレス最高財務責任者(CFO)は、ブラックウェルの需要が来年に入ってもしばらく供給を上回る可能性があるとの見方を示した。

出典元 REURERS 2024/5/23

NVIDIAは2024年3月、次世代GPU「Blackwell(ブラックウェル)」を発表。Blackwellは、AI処理のタスクにおいて、前世代比で25倍もの低コストと低消費電力を実現したとされる。また推論ワークロードにおいては、前世代に比べ最大30倍のパフォーマンス向上を達成したという。

出典元 ビジネス+IT 2024/5/20



② FOMC議事要旨 5/23

⭕ 「より長期に高水準の政策金利が望ましい」

 タカ派の内容が濃く、利下げ観測はやや後退。必要とあれば、引締めもあり、労働市場が予想以上に弱まった場合には緩和もする。

 米連邦公開市場委員会(FOMC)が4月30日-5月1日に開いた会合では、政策金利をより長期に高水準で維持することが望ましいとの認識で当局者が一致した。またインフレ率を当局の目標に下げる上で金融政策が十分に景気抑制的かどうかを巡り、「多く」が疑問を抱いていた。5月22日に公表された議事要旨で明らかになった。
  議事要旨によれば、参加者は金融政策が「良い位置にある」と分析。その一方で、正当化されるなら追加引き締めにも前向きだとさまざまな当局者が言及した。
  「参加者は1-3月(第1四半期)のインフレデータが期待外れだったと指摘した」とし、「インフレ率が持続的に2%に向かいつつあるという確信を参加者が強めるには、従来想定していたより時間がかかるだろう」と記された。
  また「インフレ率が持続的に2%に向かっている兆候が示されない場合」は政策金利をより長期に維持すること、「あるいは労働市場環境が予想外に弱まった場合に景気抑制の度合いを和らげること」を議論したという。
  パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長は1日のFOMC後、インフレ率が持続的に2%目標に向かう道筋にあるとの確信を当局が強めるまで、利下げ実施は適切ではないとの見解を記者会見で示した。

出典元  Bloomberg 2024/5/23

③ S&P PMI 5/23

🟡 結果 54.4 前回 51.4 先月比 +3.0

⭕ 予想(51.1)を大幅に上回り、購買担当者の景況感は依然上向きである。特にサービス業が54.8(予想51.3)と需要の底堅さがインフレの鈍化を妨げている。製造業は50.9(予想50.0)

 サービス業PMIは約1年ぶりの高い伸びとなり、製造業PMIも前月から上昇。こうした需要の底堅さがインフレの鈍化を妨げており、米金融当局がより長期に高水準での政策金利維持が望ましいと考える理由を説明する一助になっている。
 S&Pグローバル・マーケット・インテリジェンスのチーフ・ビジネス・エコノミスト、クリス・ウィリアムソン氏は「興味深いのは、インフレの主な原動力が今やサービス業より製造業からもたらされていることだ」と指摘。米金融当局の目標であるインフレ率2%に向けた最後の1マイルは依然として達成が見えにくい状況であることを示していると述べた。

出典元 Bloomberg 2024/5/23



④ 重要経済指標のおさらい

作成 ぼなんざ本舗研究所

⑤ 政策金利予想  5/25


🟡
 2024/6/12、連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利決定において、市場参加者の意見は「金利据え置きが99.1%」【5.25-5.50】

🟡 利下げ観測【5.00-5.25】
★ 2024/9/18 「49.3%」
★ 2024/11/7 「61.6%」

出典元 CME FedWatch Tool



⑥ まとめ

🟡 エヌビディア新高値
 この規模の企業では破壊的な成長率
となる決算となり、新境地の1000ドルを超えました。下支えとなっているのは、AIによる「産業革命」(生産性向上)が世界には必須であるからでしょう。
 また、「Blackwell」「CUDA」などの好材料を残しており、次回の決算も好決算が導かれそうです。暫くはエヌビディアの製品優位と市場の牽引が続きそうです。

🟡 米国利下げ観測前進?後退?
 
5/23 S&P PMIの予想を上回る結果に、年内利下げ無し、まさかの利上げ観測も浮上。
 しかし、5/24発表のミシガン大学消費者信頼感指数の確報値で、1年先の消費者のインフレ期待が3.3%と速報値の3.5%を下回った事で、利下げ観測は一進一退。今のところ、今年の利下げは1回の意見が多数となった。

 来週、5/31発表のPCE個人消費支出は要チェックです。

🟡 ユーロ圏は6月利下げ
 ECB
は6月6日の会合で利下げが濃厚。1-3月期の賃金上昇率は4.7%(前年同期比)と依然高いが、インフレ鈍化では確信を持っているという事でしょう。
 英国はスナク首相が7月4日に総選挙実施を表明、混乱を避ける為6月20日会合での利下げは消滅。

FEZ / SPDR ユーロ・ストックス50 ETF



🔅 今週の債券利回り、為替、原油(前週比)5/25現在

★ 米国10年債利回り 4.467%(5/18 4.422%)
★ 日本10年債利回り 0.998%(5/18 0.948%)
★ 1ドル=156.945(5/18 155.710円)
★ 原油(WTI)1バレル=77.80ドル(5/18 80.00ドル)


🔅 今週の米国株主要3指数、日経平均 5/25現在

★ 
NYDOW 39,069 ▲2.34%(先週比)+2.17%(先月比)
★ S&P500 5,304 +0.03%(先週比)+4.01%(先月比)
★ NASDAQ 16,920 +1.41%(先週比)+6.23%(先月比)
★ 日経平均 38,614 ▲0.45%(先週比)+1.79%(先月比)

🔅 来週の経済指標

5/30 米国 実質GDP成長率(改定値)
5/31 PCE 個人消費支出



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