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「平行線の美学」歌詞考察

※未読コミュがまだまだ多数あるPのチラ裏感想です

■『これまでのシャニマス』と対になる歌詞


「平行線の美学」の歌詞の中には、シャニマスの各ユニットと対になる要素が散りばめられている。
まずはシャニマスの各ユニットと対比構造になっている歌詞を見ていきたい。

「「君が知りたい」言われてもね きっとねキャパオーバーだね」

「君の好きなこと したいこと 丸ごと知りたいよ 教えてね」
(トライアングル/イルミネーションスターズ)

「どうせ期待を越えない予定調和だって」

「予定調和はない あったのは揃いの気持ちだけ」
(NEO THEORY FANTASY/アンティーカ)

「なんの意味もない優劣を 競うのに疲れたんだ」

「No.1!」
(夢咲きAfter school/放課後クライマックスガールズ)

「それで誰か幸せになるんですか?」

「幸福論誕生」
(アルストロメリア/アルストロメリア)

「次は何を諦めますか?」

「諦めない、絶対」
(Wandering Dream Chaser/ストレイライト)

「余白が嫌いな原因は 自分がないから それならまっさらなまま 息をしていたい」

「さよなら、透明だった僕達」(ノクチルのユニットキャッチコピー)

(シーズは判断に迷ったので割愛。
他にも対になりそうな箇所はあるのですが、イベコミュすら全て追えていないPなので見落とし多数かと思います。)

■コメティックの在り方

そもそもコメティック自体が、シャニマス、その中でもイルミネのあり方を強く意識しているように思う。
「点と点と点が繋がって星座になる」、輝く星のイルミネ。「曲がらない線と線は交わらない」彗星のコメティック。

直近では、「枕木の歌」でイルミネ側の方からも「平行線の美学」と対になる歌詞が登場している。

「どこまでも真っ直ぐな線路じゃ重ならなかったね」

枕木の歌で綴られた、「いつか終わりは来るかもしれない。けれど、だから、ずっと一緒にいたいと伝えたい」という祈り。
『光と夜の音楽、またはクロノスタシス』等、これまでのストーリーでも綴られてきた、イルミネの願い、その尊さ。

……けれどこの尊い光は、「どうせいつか壊れる」「だからもう、何も欲しくない」と言うルカにとっては、あまりにも眩しすぎる。
アイドルマスターシャイニーカラーズのアイドル達が放つ光は、今のルカにとっては身を焼く熱線となってしまう。

ただ、ルカほど切実な想いでなくとも、光が煩わしいと感じることはままあることだ。
シャニマスのアイドルが放つ光が眩しいと感じ、「私はこうなれない」と感じたり、「輝けというメッセージが息苦しい」といった感想を抱いたりすることは自然なことであると言える。
(直近のイベント『絆光記』の言葉を引用すると、「ポジティブ・アレルギー」。)

昨今のシャニマスのストーリーは、「輝くことの功罪」に焦点を当てているように見える。
(6thのテーマ「join us」も、実は「光を嫌う君とも、一隣にいたい」ということなのではないかと思っている。これは深読みしすぎかもしれない。)

その流れの中でコメティックは、シャニマスに対し三者三様に「輝くこととはどういうことか」を問うてくれる存在なのではないだろうか。

■おわりに  「平行線の美学」という一筋の希望


交差する直線はきっと、一度交われば離れていくことになる。かつてのルカがそうであったように。
しかし、平行線ならば……、交わることもないが、離れることはない。

並走して触れ合う テリトリーの中で

手を繋げたならいいね

羽那が歌いあげる、「手を繋げたらいいね」という無垢なメッセージは、きっと今のルカに、そしてコメティックにとっての最上の希望だ。

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