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紅麹問題で苦境に立っている小林製薬の株は売りか? 買いか?

 小林製薬は2024年3月22日、腎疾患などの健康被害の恐れがあるとして「紅麹コレステヘルプ」など紅麹成分を含む3つの健康食品を自主回収することを発表しました。3月28日までに小林製薬は紅麹コレステヘルプ摂取後の死亡例が4例あることを公表しています。

紅麹問題の経過

1月15日 医師から小林製薬へ最初の健康被害の疑いの報告
2月5日 小林製薬内部で対応を協議、原因究明を指示
3月16日 一部の製品と原料に意図しない成分が含まれている可能性を把握
3月18日 社内緊急対策本部 開催
3月22日 小林製薬 3製品と紅麹原料の自主回収を発表
     食品メーカー各社 使用製品等の自主回収を発表
3月27日 大阪市が製品回収の行政命令
3月28日 大阪市がおよそ100万個の製品回収を命令
     小林製薬 株主総会
3月29日 厚生労働省、小林製薬がプベルル酸が原因物質である可能性を公表
3月30日 厚生労働省と大阪市が大阪工場に立ち入れ検査
3月31日 厚生労働省と大阪市が和歌山工場に立ち入れ検査

問題が発覚した企業

 最近は本当にいろいろな問題を起こす大企業が後を絶ちませんね。最近のものだけでも

・ダイハツなどのトヨタの子会社の認証取得不正
・ジャニーズ性加害問題
・宝塚歌劇団パワハラ問題
・LINE情報漏洩問題
・ビッグモーター保険金不正請求問題

これだけあります。

小林製薬の日足チャート

 このような問題を起こすと多くの場合、株価は大きく下落します。

小林製薬の4月1日時点での6か月間の日足チャート

 赤い下向きの矢印で大きな窓を開けて下落しているところが小林製薬が自主回収を発表したところですね。

 青の上向きの矢印のところは2月5日に社内協議をした直後から大きく下落しています。明らかに情報が外部?に漏れていることがわかりますね。

 一般人が気づくのは自主回収のニュースが出てからなので、大きな上ひげがついていることからわかるように、ニュースが出た当日に買うのはご法度です。
 
 短期筋の餌食になること請け合いですね。一応、終値が切りあがりつつあるようですが、油断は禁物です。

 一般の方はこういう銘柄は相手にしない方が無難です。

 その理由は発覚した問題が氷山の一角ということが多いから。

 日野自動車の日本国内向けエンジンの排出ガスや燃費の不正が発覚したのが2022年3月、豊田自動織機のエンジンの耐久試験の不正が発覚したのが2023年3月、ダイハツの衝突試験や排出ガスや燃費の不正が発覚したのが2023年の4月でしたよね。

日野自動車の週足チャート

日野自動車の週足チャート

 日野自動車のチャートを見ればわかるように「材料出尽くし」と思っても、あとからいろいろと出てくるので株価は下落傾向になっていますよね。
 
 ただ短期的には買われる局面もあるので、カラ売りもかなり長期で持てる人でないと無理でしょう。

 もっと怖いのは次のような場合もあるから。

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