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令和における結婚式について

「この間の結婚式めちゃ微妙だったんすよ〜」

誰かがこんなセリフを言っていた。悲しきかな。

感動する演出もなく、楽しい余興もなく、二次会もなく呆気なく終わり、それでも尚3万円包まねばならなかったことに、なんともモヤモヤしているようだった。

拙者は今年29歳。絶賛結婚式ラッシュかと思いきや、2020年から毎年1組ずつ呼ばれるというなんとも走りやすいマラソンのペースでやらせていただいている。

月額2,980円で死ぬほど楽しめるこの時代

新郎新婦からすれば一生に一度のことかもしれないが、呼ばれる側からすればただの週末の予定にすぎない「結婚式」。確かにNetflix月額2,980円で、世界中のリアリティーショーと往年の名作映画、伝説の日本ドラマが見放題なこの時代、1日3万円のエンターテイメントというのはなかなかハードルが高いとも言える。

正味、結婚式自体は「めちゃくちゃドレスアップした友達と死ぬほど写真を撮り、美味しめのランチコースを食べて帰る会」にすぎない。

だからこそ、その金額の価値は「この子の晴れの舞台に呼んでもらえるなら3万円くらい喜んで払わせてくださいよ」という、あくまでも自分から新婦へ向けられた愛情の量で変わる為替レートなのではないだろうか。

拙者が結婚式の来賓オーディションに勝ち上がることはなかなか無く、今のところ呼ばれた会すべてに感動し、幸せを感じさせていただいている。むしろ今まで呼んでもらった3組の新婦においては、もし呼ばれずにInstagramのストーリーで知っていたら、激しく萎えたかもしれない。

さしずめ、一番参加したくなかったのはパワーカップル兄夫婦の700万かかった馬鹿げた挙式だった。兄妹特別仲がよかったわけでもないのに呼ばれた意味がわからない、という理由で欠席を表明したが、父親が「3万円」を身代わりで支払ってくれたこともあり出席した。

何が楽しくて朝っぱらから、兄のキスシーンをチャペルの最前席で見なければならなかったのか。今でも思い出すと謎であるが、パワーカップルのあのパワーウェディングを拝見したことは、こうして今日もネタにできているのでありがたいのかもしれない。

学生時代同じ部活だったからといって

呼ばれる側も呼ぶ側も、レートを正しく読む必要があるのかもしれない。拙者は学生時代はそれなりにその学校に友人がいたが、卒業してもなお連絡を取ったり、遊んだりする友人は各学校に1人ずつしかいない。

アラサーともなると、学友を結婚式に呼ぶ意味も大いになくなってくる。
あくまでも過去は過去、今は今。今の仲良しレートを基準に呼ぶ人を考えるべきなのだろう。

ま、結婚式の予定はまったくないのだが。

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