見出し画像

型・その3: 掬ぶごと星々零る泉かな

上五・中七はひとつながりのフレーズ
下五〔季語(名詞)+切字「かな」〕
上五・中七は、下五の季語とは別の内容を表す

*「かな」という切字は、下五に使ったとき、一句全体をやわらかく包み込むという性質をもっている。

*一句五・七・五を読み終わったときの余韻がふたたび上五・中七へ戻って、十七音をしずかな韻律の波にただよわせてくれる。

*そのため、「かな」を下五に用いるときは、上五や中七につよい切字を使わぬこと。
*ということから、デリケートな「かな」、と呼ばれる。

角川文庫「20週俳句入門」p.194~195 から抜粋


掬ぶごと星々零る泉かな

むすぶごとほしぼしこぼるいずみかな
季語:泉〈いずみ〉

※泉に映る満天の星。
その星ごと水を掬んでも掬んでも掴めずに零れ落ち消えてゆく、イメージ。
この表現で「星々」が、水に映る星だと、ちゃんと伝わるかどうか?

廃寺の大鐘そゝぐ夕立かな

はいでらのおおがねそそぐゆだちかな
季語:夕立〈ゆだち〉

愛しかた忘れて朱き卯波かな

あいしかたわすれてあかきうなみかな
季語:卯波〈うなみ〉

ペトリコール沁む廃校の青葉かな

ぺとりこーるしむはいこうのあおばかな
季語:青葉〈あおば〉

農泊の厨で潰すパセリかな

のうはくのくりやでつぶすぱせりかな
季語:パセリ〈ぱせり〉

今回の型は切れ字「かな」!
「かな」は
どうも苦手意識があって、あまり使ったことのないのですが
チャレンジです^^( ´ ▽ ` )

#俳句幼稚園

サポートに感謝致します。頂きましたサポートは、他のクリエーターさんの支援等大切に使わせて頂きたいと思います(^_^)