【ゲッターズ飯田公認エッセイ】 ゲッターズ飯田の機嫌を伺ったことがない。
ゲッターズ飯田と一緒にいて、「今日は機嫌いいかな?」「今日は機嫌悪いかな?」と思ったことがない。
また、「朝弱くて…」とか「さっきムカつくことがあって…」と言われたこともないし、ため息やそっけない返事など相手を疲れさせるコミュニケーション、いわゆる受動攻撃をしてくるところもみたことがない。
私は、命数「8」を持っており、どこか対人に対して臆病な面があるため、仕事先で、ご機嫌伺いをしたりして、勝手に心がヘトヘトになって迷惑をかけてしまうことが、不惑を超えたいまもある。
が!20代の頃からゲッターズ飯田に対しては、安心感があり居心地がよい。
いつも肩の力が抜けていて、誰とでも分け隔てなく接している。もちろん、それは誰とでもタメ口で話すという事ではない。基本、年上、年下関係なく敬語で話しているし、相手が何を求めているのかを調整しながら会話をしている。なので、あまりにも雑な扱いをする人には雑に返して、相手に気付かせることもある。
だからなのかゲッターズ飯田の周りには、優しく礼儀正しい人が多い。
例えば、2023年まで、ゲッターズ飯田とツアーを行っていた8人組のジャズバンド「カルメラ」は、代表の市川さん含めて、ギスギスした人がひとりもいない。皆、笑顔が似合う。
ではなぜ、ゲッターズ飯田は、不機嫌を顔に出したりすることなく、私が出逢った20代の頃から心が安定していたのか?ゲッターズ飯田曰く「占いを始める前の自分の欲や自分の感情を信用していないから」だという。
「無償で占う」「他人のために行動する」と決断し、実行(挑戦)を始める前の自分の人間性を誰よりも疑い、さらには、お金をもらわずに占う中で、感じの悪い人や不機嫌な人をたくさん見てきたことから、わが身を振り返り、自分の機嫌を自分で取れるようになっていったという。
そんな自分の機嫌を自分で取れるゲッターズ飯田の対面での占いは、エンターテインメント性に溢れている。
不機嫌な人は自分のことしか考えられなくなるものだが、機嫌が良いと相手の表情やしぐさに意識を向けてパフォーマンスをすることができるようになるそうだ。上から目線にならず、いい空気を作るのも上手いから、昔から、鑑定後は「楽しかった」「面白かった」という感想が多い。だから、刺激的で楽しいことが大好きな人達が集まる芸能界で、「いままでにないタイプの占い師」として広まっていったのは当然の結果だったといえる。
ゲッターズ飯田とはタイプは違うが、バンドPOLYPLUSのリーダーで、いまは、サックス奏者とクラリネット奏者の2刀流で活躍されている辻本美博さんも、いつどんな時も笑顔が絶えず機嫌が良い。漫画「BLUE GIANT」の主人公・宮本大のリアル版と言っていいほどエネルギーに満ち溢れ、努力を怠らない人である。
なぜ、辻本さんが、自分の機嫌を自分で取れるのか伺ったところ、即答で「一流のアーティストに必要なことだと思っています」と返ってきた。
もともと子供の頃から優しく機嫌の良い資質があった辻本さんだが、高校時代、「絶対音感など天賦の才はないが一流のプロのミュージシャンになってみせる」と決意してからは、松下幸之助さん・井植歳男さんという二大経営者に仕えた実業家、後藤清一さんの本を擦り切れるまで読んだそうだ。
辻本さんが愛読していた本には「私は毎朝目を覚ますと、『今日もええことがあるぞ、ええ一日になるぞ』と自分に語りかけて寝床を蹴って起きることにしている。そうすると、心に「勢い」と「張り」が出てきて、一日一日を生き生きと生きることができる」などの名言がたくさん載っていて、そんな素敵な言葉の真意を、経験を重ねながら心の糧にしていったそうだ。
いまなお心技体3つを鍛え続けている辻村さんはクラリネット、サックスの両方で、ジャズプレイヤーにとって夢の聖地Blue Note Tokyoに立ち、圧巻のパフォーマンスで成功をおさめている。さらに、演奏の技術面では、一流の作曲家、吉俣良さんの耳に止まり、映画・ドラマ・CMなどの音楽にも参加するほどだ。
ちなみに、私にとって、クラリネットソロデビューアルバム『Vermilion』は令和で最も聴いているアルバムとなった。というのも、机仕事をする際に、とても聴き心地がよく、いつの間にか集中モードに切り替わるからだ。ゲッターズ飯田は、運気アップに、仕事スイッチが入る音楽を見つけることをオススメしている。(心の栄養になることに、お金を使う大切さも)
ゲッターズ飯田は占いで、辻本さんは音楽で目の前の人に活力を与えている。ふたりとも、いいパフォーマンスをするためには、自分の感情をうまくコントロールすることが大事だということに、早い段階から経験でわかっていたのだ。そして、常に機嫌がいいから、いい出会いやチャンスも巡ってくるのだろう。