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成田~川崎、チョ・ソンジン~京成成田

仕事をさぼりまして「チョ・ソンジン」のコンサートに行ってまいりました。以前から聴いていた「チョ・ソンジン」のドビュッシーとヘンデルが素晴らしいこと。「ソンジンチョ」という人がYouTubeで弾いてるショパンが
めっちゃ良くて「この人、ショパンうまくね?」と思ったら
「ソンジンチョ」は「チョ・ソンジン」と同一人物で更にショパンコンクールで優勝してた(笑)どうりで上手いわけだわ。という「チョ・ソンジン」のコンサートないかねえ、と調べたら日本でやるじゃないの!
そして旭川成田の飛行機チケットを調べたらキャンペーン価格で往復1万ぐらいで行けちゃうじゃないの!ということで即決したコンサートでした。

プログラムはオールラヴェル。
最初の小曲2曲を聴いた時。正直「あーー仕事休んでまで飛行機乗ってまでして来る必要なかった?」と思ってしまいました。
最初の一音に耳をすませたけれど、なんとなくこもっていて
スペシャルな一音ではなかったから。ちょっとがっかりしていたところに
聴きなじみのあるソナチネ。最近、この曲を聴いたのはコンクール会場などでいわゆる「子供」が弾く演奏。そうするとみんな弾くことに一生懸命。メロディー以外にとにかく細かいうるさい?パッセージが常に鳴っている曲で、そこしか聞こえん!!!という演奏ばっかりだったのだけど、
さすがにチョ・ソンジンはそんなことなかったです。
メロディーが際立ち「うるさい」パッセージはうるさくなかった・・・
そして美しい二楽章、目の覚めるような三楽章。
「エンジンかかってきましたか??」と思われたところで「鏡」。
素晴らしかったのは「洋上の小舟」。
ぽつんと洋上に浮かぶ小舟。嵐があり雷が鳴り波はうねり大きくなり
小舟は一体・・・・と思ったら最後またぽつんといた・・・という
絵画みたいな曲なのですが、プロの演奏を聞いてもその情景が浮かぶ演奏にはなかなか巡り逢えません。務川慧悟さんぐらいしかそういう演奏をしてないと思っていますが二人目発見しました。
このあたりから「なんか水の中にいるみたいな気分」と思いだしました。
休憩。
二部の一曲目は「夜のガスパール」。私はこの曲はあまり好きじゃない、というかよくわからない。アルゲリッチが映画の中で「妊娠した時にこの曲を弾いたら、それはもう、妊婦の夜のガスパールになっちゃったのよ」と言っていたけれど「ワケワカリマセン」と思いながら見てました。
でもエンジンはかかったままだと思う。続いて高雅で感傷的なワルツ。
このタイトルいつまでも覚えられなくて「高慢ちきで優雅なワルツ」と言ってしまうのですがむしろそのタイトルの方が合ってるんじゃないかしら。
おらおら系のワルツですが素晴らしい✨
エンジンフル回転で「クープランの墓」。
これがこれがこれが・・・・くうーーーーーーーー・・・
素晴らしかったです。
途中で「水の中にいるみたい」という感覚になったのが、
これは水の中だ!と確信し、光が届くか届かないかギリギリの水の中を私は漂い、水の中に見える泡と光を耳で聞いているような感覚でした。
そんなことは初めてでした。

そして終了。この時21時すぎ。
成田空港内にあるホテルをとっていたため、川崎から空港までは2時間ぐらいかかるので「げ!こんな時間!アンコール、ラヴァルスじゃありませんように!(長いから)」と罰当たりなお願いをしていたら「亡き王女のためのパヴァーヌ」でした・・・この1曲のために飛行機に乗ってもいいぐらいの
素晴らしさでした。ありがとうラヴェル。ありがとうチョ・ソンジン!
と思いながらダッシュで帰路につきました。

ナビでは2時間ぐらいかけてJRで行けそうだったのだけれど
京成ライナーというのを使うと1.5時間ぐらいで着きそう。
空港からホテルへのシャトルバスの最終が23:15だったため
ライナーを使うと決めて出発。川崎→上野まで行き、京成上野駅に移動。
2番線から出てるライナーに乗る。行先の表示板がくるくるっとまわって
「成田」に変わったことを確認。
そうしたら若い外国人の男の子が「これは成田空港に行きますか?」と英語で聞いてきたので自信をもって「イエーーース」と答えました。
だって成田空港に行くと思ってるから。
1時間10分ぐらいで着くはずなのに全然つかない。しかも途中の駅でやたらと長い時間止まっている。どうやら隣のホームに入って来た特急っぽい電車を待ち、それが先に行くのを待っているらしい。
アナウンスはほんっとに小さい声で「外の音でかき消されて聞こえない」とかじゃなくて、本気で小さい声でしゃべってるとしか思えないアナウンス。
あのさーー電車に乗ってる人って「いつもこれに乗ってます」って人ばかりじゃないって知ってんのかな?運転手。なんであーゆー喋り方でしかもちっさい声でしゃべるわけ?AIにしていただきたい。
で、隣の特急の行先を見たら「成田空港」と書いてある。
えっとこの私が乗ってる電車は「成田」行。隣の特急は「成田空港」行。
・・・・・・・もしかしてもしかしてちょっと違うかも??
いや、でも成田って「成田空港」しかないよね?(失礼)と思いながら
ナビで「現在地からホテル」と調べたら「徒歩で4時間」とか出る(笑)
そうして0時10分に「京成成田」っつー駅に着いたわけでした。

京成成田はもちろん空港の気配は全くなく、ナビでいくら確認しても
「ホテルまで16キロ」と出る。
乗り換えの電車はもちろんない😿
タクシーに乗って「成田空港内にある〇〇ホテルまで」とお伝えして
心の中で「あの外国人の男の子たちほんっとにごめんね」と思いながら
ホテルに連れて行ってもらいました。
タクシーの運転手さんに事情を話したら「とんだ出費でしたね」と言われました・・・。

チョ・ソンジン素晴らしかった!
京成ライナーのアナウンス「これは成田行きであって空港には
行きません」とでっかい声で言え!!!!!!!

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