見出し画像

タロットカードをはじめた話/占いの本質は○○○

タロットカードとは

タロットカードとは、カード占いに使用するカードを指す。
一般的には、大アルカナ22枚、小アルカナ56枚の合計78枚で構成される。

タロットカードの種類

タロットカードは、「マルセイユ版」「ウェイト版」に大別することができ、マルセイユ版はフランス、ウェイト版はカバラ中心に使用された点が異なる。
ウェイト版の代表格は、ライダー謝から発売されたデッキで、筆者が初めて見たタロットカードもこれだった。

ウェイト版の商品説明に「ウェイト版(ライダー版)」と記載があったが、両者の違いは発売の先後。ライダー社発売のタロットカードが先、これの特徴を引き継いだのがウェイト版とのこと。ラーメン屋いうところの「元祖○○系」といったところだろうか。

タロットカードで占えること

タロットカード最大の特徴は、潜在意識が鍵を握るところだ。占いの対象となる人の潜在意識と意識を占うことで、目に見えない物事を具体化し、未来へ導くのだろう。

下記は、タロットカードで占えるものの一例である。

  1. 過去、現在、未来

  2. 自分の本心、相手の気持ち

  3. 悩み、課題の発見と原因究明

  4. 解決策、アドバイス

この他、健康、ビジネス(財運等)、相性占い等もできるが、いずれも対象は占う時点から1年程度先までが好ましいようだ。

各占いの中でも人気が高い

世の中に存在する占いのうち、的中率が高く、占う側の難易度が低いことから、その界隈で人気が高いそうだ。筆者が初めて「(自称)占い師」に占ってもらったのも、タロットカードだった。

人間の第六感を某研究チームは「磁気感覚」と呼称する。
これは、渡り鳥が地球の磁場を感知することで同じルートを選び続けることに由来し、人間にも同様の能力があるという。ただし、現在の科学で磁器感覚の数値化することは難しかろう。

磁器感覚を人間に置き換えると「第六感」がわかりやすいだろうか。
勘が冴えている人は磁器感覚が敏感なのであり、そうでない人は”平常”または”鈍感”なのかもしれない(磁器感覚が数値化できない以上、平均も定義できないわけだが)

タロット占いにおいて、この磁器感覚が必要なカードを選ばせているとの主張を眺め、どうにもこうにもむず痒くなる筆者なのである。

きっかけは「君に夢中」

先日、顧客が趣味でやっているという話から派生し、気づけばカードがずらりと並んでいた。「あぁ、しまった」と、率直にそう思った。
ここまで良好な関係を築いてきたのに、スピリチュアル関連の話を持ち出されると厳しい。筆者は愛想笑いは得意だが、嘘はとんでもなく苦手なのである。

「先生、気になる人はいないの?」

相手の問いに、自らの頭を抱えそうになる。無意識に自分のおでこを指先で撫でながら「残念ながら」と薄ら笑いを浮かべるのが精一杯だった。

「本当に?」

念を押され、途端に面倒になった筆者。大人しく占ってもらうことにした。

謎の陣形に配置されたカードを1枚ずつめくり、相手は色めきだつ。これに反比例するように、筆者の気持ちは少しずつ萎んでいく。

「先生おめでとう!相手は先生に夢中よ!」
「先生を独り占めしたくてたまらないみたいね」
「距離が縮まるのは時間の問題かも」

きゃっきゃと楽しげな声を、ガラス数枚隔てた環境で聞いているような感覚だった。帰りの電車を待つホームにて、筆者は、タロットカードを注文した。

占い師プレイヤーの実力基準

人間をはじめて411か月が経つが、その大半の月日を「占いを信じない側」で過ごしている。そもそも、占いの定義自体が抽象的なのだから、信じるも信じないもない気もするが。

筆者にとっての占いは、駅の電光掲示板程度の存在。通勤で使い慣れた沿線、スマホの乗り換え情報に依拠して生活する筆者には「あれば時々見るけど、スマホ(ネット)で確認するきっかけ」に過ぎない。要するに「日常のきっかけ」なのだ。
「占い」と「診断」の文言が並んでいる場合、筆者は迷わず後者を選ぶが、結局のところ、当たる占いの大半は、何らかの基準を用いているのだろう。

ある物事について、抽象度をあげるほど沢山の人に該当し、具体化するほど少数となる。虫眼鏡や老眼鏡を対象物に近づけたり離したりするのと同じなので、占う相手の視力がわかれば、適切な距離、大きさで語ればいいのだ。
これらを踏まえ、占い師の実力基準は「言語化」ではないかと推察する。

こんなに簡単に記述しているが、これらの能力をあげるにも一定の鍛錬が必要なのも間違いないだろう。少なからず、霊力などというよくわからん力の有無に関係なく、占い師として大成することはできるのではないか、というのが筆者の推論だ。

タロットカードの面白さ

注文したタロットカードが手元に届き、実際に占ってみると様々なことに気がつく。カード1枚が背負う意味の多さ、占う対象に関する粒度、そして、解釈の難易度である。

カードの意味

タロットカードは合計78枚で構成されているが、78枚全てのカードに異なる意味があてがわれている。そのうえ、正位置、逆位置と上下によっての差異もあるため、単純に倍の156通りの意味を知る必要がある(1度の占いで78枚全てを使用するわけではないが、占い師として活動するなら必要だろう)
更に恐ろしいのは、1枚のカードがもつ意味は10個近くあるということ。まるで法律のようだなと微笑ましく眺めるいっぽうで、これだけ意味を持つのはさぞやしんどかろうとカードに同情心が芽生えるなどした。

占う対象

タロットカードで何かを占う場合、占う対象を具体化する必要がある。
例えば、適職診断を行う場合、漠然と「適職は何か」では埒があかない(もしかすれば、このような質問に対応できる占い師もいるかもしれないが)初心の筆者は二択または三択程度まで絞り、どちらと相性がいいのかを占うことになる。

解釈の難易度

これは占いに限ったことではないが、引いたカードを並べて見る際、解釈に迷うことがある。占いの客体がはっきりしていればいるほど目星はつけやすいが、この際、主観を色濃く反映しているのではないかと疑心暗鬼に陥る場面もある。
タロットカードの場合、自分がこうであってほしいという望みをそのまま、出たカードに反映させることもできる。本当に磁器感覚が当該カードを選出したのなら話は別だが、偶然出たカードを無理矢理都合良く解釈するのでは、占いというコンテンツを用いる意味を台無しにしているのではという気もする。

榊原の結論

タロット1枚で下らぬことを考えているが、結局、楽しければそれでいい。現在が楽しいことも勿論大事だが、志す何かがあるなら、少しでも明るい未来をたぐり寄せるヒントにしようではないか。

占いが好きな人や占いを生業にしている人にとって、当ページは不快だったかもしれないが、自己防衛よろしくお願いします。

いただいたサポートは本や糖分となり、ぼくの血肉にします。 皆様に還元していけるよう邁進して参ります🌸