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お題「本番前ルーティン」平戸編

ボーイズドレッシング照明担当平戸です。
今回は本番前ルーティンというお題ということで、ボイドレの照明はどんな感じで作られているのか、公演本番から逆算してどういうことをやっているのかを、ざっくりではありますがご紹介しようとおもいます。

▼公演1~2か月前

芝居の上演へ向けてさあどうしようかと、稽古を見て照明の方向性を定めつつ、稽古がないときは制作の作業をちまちまやっていたり、ぼーっとしたりしています。
大体公演1か月前で通し稽古ができるくらいにはなっていて、脚本や演出の方向性が定まっていることが多いため、そのタイミングで演出と打ち合わせを行います。

▼公演2週間前

ここで機材の吊り込み位置や使用する色、回路番号等を示した図面を作成します。(これはあくまでも理想で、現実は小屋入り数日前とか、ギリギリに仕上げがちなのが私の悪いところです)

公演#07「うみをおりれば」照明図面
公演#08「ハーフさんたち」照明図面

上の画像のように図面を作ります。舞台が複雑な場合は(公演#08のように敢えて)舞台平面図を被せて機材の吊り位置を決めていきます。
演出上、役者の立ち位置とかが変わったらその都度吊り位置とかを修正します。

▼小屋入り直前

最近はパソコンで照明を制御しています。
ボイドレの芝居ではDoctorMXというインターフェースを用いて照明を作っています。

DoctorMX。照明卓と呼ぶ人とテスターと呼ぶ人で分かれるみたい。

DoctorMXをパソコンなどにつなげて明かりを出すとこんな感じ。

DoctorMXを開いて照明を出すとこんな感じ@風のスタジオの場合

DoctorMXを使うことのメリットとして、小屋入り前の空いている時間を使って明かりの仮打ち(シーンの明かりをざっくり決めること)ができることがあります。これのおかげで小屋入りしてからシーンを新規で作る手間が減って他の作業に時間を割くことが出来ます。
場合に応じて劇場卓を用いることもあるので、その際はある程度時間を確保して明かりを1からつくっていきます。

▼小屋入りしてから

吊り込み→パッチ→シュート→(シーン作り)→シーン確認→微調整→演出チェック→微調整→テクリハ微調整→微調整→ゲネプロ→微調整→微調整→微調整
とまあそれはそれはやることが多いです。(各項目の詳細については割愛します)
微調整が結構キモで、自分がプランオペどっちもやるときはベストを尽くすために基本は照明卓の前でひたすら微調整を繰り返しています。

▼本番直前

スモークマシンを使用する場合は、本番直前に煙が出るかどうかを確認します。
過去にスモークマシンが故障して煙が出なくなってしまったことがあったので、それを防ぐために必ず確認します。
(ヘッダーの画像は煙が出ているか確認のために撮影したものです)

そして本番を迎えます。

▼公演終了後

吊り位置や色の変更があった場所を修正した図面を作成してデータ化します。
あとフィルターや持込機材の整理を行ったり、次に公演が控えている場合はその稽古に行ったりしています。

こんな感じでボイドレの照明は、ざっくりとではありますが作られています。
こうしてみると短期集中で一気にガッと仕上げる印象がありますね。
劇団や公演ごとに諸々異なることが出てきたりしますが、基本的な枠組みはほぼほぼ変わりません。

「あ、ひらとの照明ってこんな感じで作っているんだ」と興味を持っていただけたら嬉しいですし、なんなら「この明かりいいじゃん」となって照明を依頼したい方がいたらお気軽にお問い合わせくださいませ。(特に若手の方とタッグを組んでやってみたいです)
見た目怖いかもしれませんが、たぶん怖くないとおもいます、、、(自信ない)

直近だと来月、ボイドレ本公演があるので、そちらもどのように仕上がるのか、お楽しみに、、、!!

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