鼻から内視鏡入れて髄膜腫摘出手術をした話 その10
術後3日目の続き
この頃になると、寝ている分にはさほど頭痛は感じなくなってきていた。左太ももの痛みもじっとしている分には平気になっていた。
鼻奥の術部から髄液が漏れた場合、髄液にはブドウ糖が含まれているので、甘みを感じるそうだ。甘い水っぽい鼻水が出たらすぐに知らせて下さい、との事。それと、術部に貼り付けたフタが外れる可能性があるので、絶対に力まないで、との事であった。そうは言ってもベッドで上半身起こすだけでも結構力入るし大丈夫かな?と大変心配になった。
そして耳鼻科医によると、鼻奥の術部に筋膜で蓋をしたあと、粘膜を貼ったそうだ。その粘膜は、鼻の中央にある、左穴と右穴とを隔てる軟骨?の、右側から採ったそうだ。なので、右側には粘膜が無くなっていて、再生する事はないらしい。これは、術後に初めて聞いた…。そして、(鼻奥のガーゼを除去した後は)多少鼻汁が出ます。との事。さっき聞いた髄液と紛らわしい…
両者の汁の違いは、甘いかどうか、になる。糖分に反応するリトマス試験紙みたいのがあるので、サラサラ系の鼻水が出たら看護師を呼んで試験紙で確認して下さい、との事。何度も呼んで試験紙を使ったが、いずれも異常無しだった。
この辺りからリハビリが始まった。
下半身、上半身、頭と3種のリハビリがそれぞれ別個にある。上半身と頭のリハビリは大丈夫だった。が、下半身は難儀した。尿バッグを外して、点滴は刺したまま歩行の練習。余裕!と思ったが、ずっと寝てたせいか平衡感覚がおかしくて歩けない。それに、筋膜を採取した左太もも(11針縫ってあった)が痛くて歩行が辛い。
が、毎日続けたおかげで、点滴とか抜糸が終わった頃には慣れて、普通(っぽく)歩けるようになった。
術後4・5日目
土日でリハビリもお休み。ホントに何もする事が無かったので、のんびり過ごした。
5日目には、術後初めて着替えをした。この日は実は誕生日だった。枕元に、名前と生年月日が表示されているのだが、それを見たこの日の担当看護師F橋さんに「あらぁ、私と同い年ですね🎵」「遠地にお住まいなんですね。私、たまに(その遠地の)某有名宿泊施設に泊まりに行くんですよ」「その帰りには必ず、〇〇のお寿司屋さんに寄るんです。美味しいですよね」なんて世間話をして仲良しになった。そしてこのF橋さん、私の手術のときに、手術室に居て見学?してたらしい!!!内視鏡は、どっちの鼻に挿してました?って聞いたら、両方に挿さってたとの事。両方⁉︎そーなんか!そりゃぁ匂いも感じなくなるよな。
このF橋さん、この入院中でお会いした看護師さんの中で、最も「あ、この人プロフェッショナルだ」と思った方だった。患者の気持ちを良く分かってらっしゃる。K野さんやY江さんの顔はもう忘れちゃったけど、F橋さんの笑顔は1年経った今でもまだ思い出せる。
その日の夕方、F橋さんに清拭をして貰ったんだが、股間の間の奥までギュイギュイーッ!と拭かれて…全然知らない人なら大丈夫なんだろうけど、ちょっと仲良しになった人だと何だか気恥ずかしかった。向こうは仕事だから何とも思わないんだろうなきっと。
この頃、食欲はあまり無く、どうにも食事が入っていかない。ので、点滴から養分を入れてた。塩分も入ってるからか、針刺してるとこがヒリヒリして痛い。とても痛い。そんな時…「一日3食、食事を半分以上食べられるようになったら点滴外せるんだけどなー」という看護師さんの呟きを聞き逃さなかった。次、明日は頑張って食べよう!と決心した。そして、翌日の食事はほぼ完食してやった(ドヤァ
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