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鼻から内視鏡入れて髄膜腫摘出手術をした話 その12(おわり)

術後12日目
スパイナルドレーンの管を挿してたところを2針縫ってあったので、抜糸した。これでもう抜糸するとこは無くなったわけである。
眼科外来で、視力と視野の検査があった。結果は聞くまでもなく、視野が劇的に回復してた。まだ少し見えにくい場所はあったが、後で聞いたところによると、潰されてた視神経は、ゆっくりと時間をかけて元に戻るらしい。
次に耳鼻科外来へ行き、鼻内だけを局部麻酔して、鼻の中のカサブタを除去した。いっそうスースーになった。

術後13日目
退院の日。早めに最後のシャワーを浴びて、その後は荷物を整理してた。それと、暫くは炎症防止のために、1日4回、塩水で「鼻うがい」をせよとの事で、手動のポンプを使ってその練習をした。鼻内がキレイになって、これはなかなか気持ちが良いものだ。
荷物を持って病室を出たら、主治医K先生と今後についての説明かあるそうだ。
家族の方が打ち合わせスペースに着きましたよ との連絡があったので病室にお別れを告げて病棟入り口へ向かった。病室は、病棟入口から50 m位か?1番離れた所にあったので、ゆっくりと歩きながら、お会いした方みんなに「お世話になりました」と言いながら打ち合わせスペースへ向かった。ら、なんと、ナースステーションの末端に、K野さんとY江さんが2人揃っててビックリした。2人一緒に居るとこは勿論見た事無かったし、そもそもK野さんを病棟やナースステーションで見かける事は全く無かったから。もしかして待っててくれた?とか勝手に想像して感激しつつ「お世話になりましたー!」と挨拶。同い年のF橋さんにも会ってお礼を言いたかったが非番の日だったので仕方ない。

最後、K先生との面談。病理検査の結果、摘出した腫瘍は良性だったらしい。良かった良かった。先日撮ったMRIの画像と、手術前の画像を見比べると、確かに腫瘍はキレイに無くなってた。「ちょっと取り残したとこがあったけど、焼いときましたから大丈夫でしょう」と先生。え?頭の中で腫瘍を焼く?と訳がわからなかったが、もう退院だしまあいいかと受け流した。
次は1ヶ月後に診察して、問題なさそうなら復職可と判断します。との事で、明日からは暫く自宅療養である。療養中も、力むとフタが剥がれて髄液が鼻から漏れる可能性があるとの事で、それだけが心配だった。

こうして、2週間の入院生活も終わり、晴れて退院したのであった。

退院して自宅に戻る途中、無性にジャンクフードが食べたくなって、ビッグマックを買った。うまい。またまた頬が落ちそうだった。次はラーメン食べたい。自宅療養中はお酒NGだけど、食べ物で楽しもうと思った。

その後はと言えば、髄液漏も起きずに、1ヶ月と1週間後に復職して、特に後遺症もなく、普通に暮らしている。
ただ、鼻の中の左穴と右穴とを隔てている軟骨に穴が開いてしまっていた。内視鏡を入れた影響だろう。これはどうしようもないらしい。なので、鼻だけはモノにぶつけないように注意してすごしている。
それと、10時間もの全身麻酔のせいか、判断力とか集中力とか記憶力が鈍った気がする。徐々に治るのかもしれないけど。

病気はしないに越したことはない。髄膜腫なんてのは気をつけようがないけど、生活習慣で回避できる病気もある。適度に運動してバランス良い食事をして、なるべく健康を保って、1日でも長く奥さんと笑って美味しいモノ食べて仲良く暮らしたいなと思った。

おわり

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