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すばらしい空の世界 【033 鹿島臨海工業地帯】

梅雨が明けてから、猛烈な暑さ…場所によっては40℃を超えるところもあった。 暑さに慣れていないのは、5月から梅雨明けまでの間凌ぎやすい日が多かったからか。 一週間のうちに最高気温が10℃も下がるという…洗濯して収納したばかりの、厚手の長袖を再度引っ張り出すという日もあった。 1箇月の間で気温が下がったり上がったりなので、身体がついていかないと思うことも多くなった様な気がする。 
前置きはこの位で…梅雨明け後に訪問した、鹿島臨海工業地帯を一周する見学船をご紹介したい。

東京駅八重洲南口の、JR系バスが多く出発する乗り場
より出発する。 自由席なので、事前の予約は不要。

見学船乗り場をダイレクトに結ぶ、公共交通機関は存在しない。 自家用車で行けるなら、直接現地に向かうのが望ましい。 ただ今回は、高速バスを利用した場合のアプローチをご紹介したい。
鹿島神宮駅に向かう高速バスは、『東京駅八重洲南口すぐ』のJR系バス乗り場の1番乗り場より出発する。
共同運行している京成グループの高速バスは他の乗り場からも出発しているので、特に注意して頂きたい。

鹿島セントラルホテルの、高速バス乗り場はホテルに
直結している。 建物の中には、バス待合室もある。

東京駅を出発した高速バスは、東関東自動車道を経由し水郷潮来バスターミナルに到着する。 その次に停まるのが降車する『鹿島セントラルホテル』なので、忘れ物がないか確認しておこう。

鹿島セントラルホテルの待合室の先に、カフェがある。
鹿島と水戸の中間にある鉾田は、メロンの産地で有名。

見学船(以下『ユーリカ号』)の出航は、13時30分…時間があるので、カフェで時間調整。

『メロンロール』と『アイスティー』のセット。 
ロールケーキの中のムースに、メロン果汁が入っている。

カフェの隣りには、鹿島臨海工業地帯が形成されるまでの航空写真や資料の展示があった。

鹿島臨海工業地帯が出来るまでの、パネル展示。
来月下旬までの展示なので、是非ともチェックを…。

ここまで過ごして11時45分…タクシーに乗って行くには早いので、徒歩で向かうことにした。 外はかなりの暑さ…無謀だったと今になって思う。

神栖中央公園には災害時の拠点となる『防災アリーナ』の他、4月下旬から9月まで稼働する『噴水広場』がある。
神栖中央公園の一角に建つ、神栖警察署。 以前は鹿島
警察署が神栖市を管轄していたが…詳細は、後述する。
貨物列車しか通らない、鹿島臨海鉄道・鹿島臨港線の
踏切。 車は殆ど、一旦停止もせずに通り過ぎる。
看板の向こうは、港湾合同庁舎付近にある鉄塔。
"F"は『入・出航の両方可能』の自由信号。

鹿島セントラルホテルより、歩くことおよそ1時間…ようやく『ユーリカ号』の乗り場に到着した。
乗船手続のため、待合室のある建物内の事務室に向かう。

待合室のある建物。 乗船券の発売カウンターでは、
飲み物やカップラーメンなどが販売されている。
乗船券は大人の個人で、1,260円。 巨大な貨物船を
間近に見ることが出来るので…それ以上の価値はある。
出航前の『ユーリカ号』。 写真撮影は、後方のデッキが
オススメ。 操縦席は、中央(2階前方)にある。
『ユーリカ号』は原則として、土日祝日の13時30分の
出航。 状況に応じて臨時便も出るので、事前の確認を。
出航までの間は、待合室で…。 船内にはお手洗いの
設備が無いので、事前に済ませておくと良い。 

出航のおよそ10分前より、改札が始まる。 コンビナートに『潜入する』感覚…工業地帯の近くを航行する他の遊覧船との違いは、実際に乗ってみないと味わえないかもしれない。

1階(階段下前方)にある客室。 お子様連れや
写真撮影せずに観るだけの場合にはオススメ。
座席は1階・2階とも、3人掛けの椅子が左右に配置
されている。 デッキ利用の場合は、2階後方へ。

それでは『ユーリカ号』の航行ルートを、ダイジェストでご紹介したい。 ちなみに船内での解説は、進行方向右側に見えるエリアに対応する。

鹿島港の周辺は、かつて砂丘地帯であったことなど…最初に臨海工業地帯を形成するに至るまでの、過程を解説する。 その後に上之池西部地区にある、化学系工場のあるエリアを解説する。

まずは、DIC鹿島工場。 印刷用インキの
原料である、顔料を生産している。 

南航路の途中で折り返し、中央航路に向かう。

解説は、上之池東部地区の化学系工場へ。
信越化学工業やADEKAの鹿島工場がある。
中央航路に入ると、鹿島石油鹿島製油所が見える。
石油タンクの連なる光景が、暫くの間続く。
手前は、海外で作られた塩の山。 その向こうに
見える3本の煙突は、JERA鹿島火力発電所。

鹿島灘が近づいたら折り返し、高松地区の解説に移る。

高松地区の解説の殆どが、日本製鉄東日本製鉄所
鹿島地区。 長さが300メートルの運搬船も停泊する。
室蘭からの運搬船。 この日はタイミング良く、
積荷のコークスをクレーンで陸揚げしている最中。 

船と船の間に、陸揚げされた石炭や鉄鉱石の積んである山も見える。 乗船の際には、それぞれの色の違いもチェックして頂きたい。

長さ300メートルの運搬船は、間近で見ると圧倒される。
キプロス国籍で約20万トン、豪州より石炭を積み入港。

中央航路より北航路へ。 船内では引き続き高松地区の、日本製鉄のエリアの解説。

北航路に停泊しているのは、製鉄所で作られたのを運ぶ
ための船。 船籍、船の大きさなどを紹介する放送も。

北航路の途中で折り返し、上之池西部地区の木材・飼料工場エリアを解説した後『ユーリカ号』の乗り場に戻る。

中国木材(広島県呉市に本社のある会社)の、
鹿島工場。 乾燥加工と、製材の工場がある。
サイロと飼料・穀物運搬船の停泊している光景が続く。 全農サイロの支店や、昭和産業などの工場がある。
港公園にある展望塔。 鹿島臨海工業地帯を一望
出来るが、老朽化のため現在は上ることが出来ない。

45分間の鹿島港一周…『ユーリカ号』を下船し、再び鹿島セントラルホテルに戻る。 行きは歩いて向かったので、帰りはタクシーを利用する。
費用はおよそ2,500円…東京駅からの高速バスが、片道1,950円。 正直『なんだかなぁ〜』と思うが、熱中症になってからでは遅い。
ホテルまで行けば、日帰りならそのまま高速バス乗り場へ…『水郷潮来あやめ祭り』の期間中など、潮来駅周辺のホテルを予約した場合は路線バスで一旦JRの鹿島神宮駅へ。 JR鹿島線で、潮来駅に向かうことになる。 尚JRの潮来駅と高速バスの水郷潮来バスターミナルは、距離が離れているので注意して頂きたい。

参考までに、鹿島セントラルホテルの鹿島神宮駅方面の
路線バスの時刻表。 15時40分のに乗るのが理想。

◆旧神栖町が旧波崎町を編入し、現在の神栖市がスタートしたのは2005年…神栖警察署が開設されたのは2017年。 それまでは鹿嶋警察署が、神栖市を管轄しておりました。
神栖市のエリアが人口1万人当たりの刑法犯認知件数の上位(鹿嶋警察署管轄の当時の、事件のうちの6割以上とも)とのことで、警察署開設の要望が高かったそうです。
ちなみに以前の歓楽街は、神栖中央公園の北側にあったそうです。 つまり神栖警察署は、その近くに開設されたのです。 そのエリアの入口近くも徒歩で通過したのですが…鹿島セントラルホテルより神栖警察署まででおよそ20分かかりました。
歓楽街に寄った後『ユーリカ号』乗り場に向かったのでは、乗船前に熱中症になると判断したため
今回は現地の確認を見送りました。
暑さが落ち着いてまた機会があれば、続報として執筆したいと考えております。

参考文献等:                                                                  
鹿島埠頭株式会社 公式ホームページ          
茨城県警察 公式ホームページ           
『待望の開署! 神栖警察署』(いばナビ)     
『よくあるご質問』(海上保安庁 公式ホームページ)


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