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すばらしい空の世界 【018 東京〜大阪〜浜田】

最近になってJR西日本は、ローカル線を対象とする各線区の『営業係数』…すなわち100円を稼ぐのに経費がいくらかかったかを、公表する様になった。 その数字が高い程、将来的に路線廃止やバス転換も有り得るということである。
今回は2018年〜2020年の数値が1,500前後の益田〜小串を含む、浜田〜小倉を『青春18きっぷ』を使って乗り通す計画である。 その前に、出発地点の浜田駅に向かう過程をご紹介したい。
ちなみに1998年の夏までは、東京発・浜田ゆきの『寝台特急出雲』が乗り換え無しで結んでいた。
現在では東京発・出雲市ゆきの『寝台特急サンライズ出雲』が運転されているので、出雲市駅で浜田方面に乗り換えとなる。
ただ今回は『空を追いかける』という観点から、東海道新幹線と高速バスを利用して日中に移動することにした。
まずは東京駅…大阪までの移動手段はいくつかあるが、浜田駅に向かう高速バスの出発時刻は15時40分。 新大阪駅まで『のぞみ』では早く着いてしまうので『こだま』を利用することにした。

『絶対に乗り遅れない』という自信があるなら、特別
価格で移動できる『ぷらっとこだま』を利用したい。
東京〜新大阪なら、差額1,400円でグリーン車に座れる。
普通車の座席よりもゆったりなので、仮眠には最適。

ここで『移動になぜ飛行機を使わないのか!?』と、ツッコミが入るかもしれない。 夜勤明けの移動で一番怖いのは、羽田空港での搭乗手続の時間に居眠りしてしまうことである。 過去に危うい場面があったので、先に仮眠の出来る環境を確保しようとの考えから導いた結論である。
当日は後ろの座席が空席だったので、リクライニングシートを倒してしっかりと仮眠を取ることが出来た。 気が付けば京都駅に到着。 洗面所に行った後、新大阪駅で降りる支度をする。

デッキより、京都の街を…。 夏らしい雲が見える。
大阪との府境・天王山付近では、雲が発達していた。

新大阪駅に到着したのが、13時前…大阪駅まで移動しても、まだ2時間程ある。 ということで、久しぶりに梅田の阪神百貨店の地下・スナックパークで腹ごしらえ。

改装後に訪れるのは、初めて…北新地まで行っている
時間が無い時の、強い味方であることに変わりない。
完全制覇して、食い倒れたいところではあるが…。
高速バスに乗れなかったら、元も子もない。
まずは絶対に外せない、阪神百貨店名物『いか焼き』。
お昼過ぎなのに、20分以上待ちの行列が出来ていた。
関西に行く度に、何度も買っては宿泊先のビールの
お供にしていた『いか焼き』…久々の再会である。
まだ時間があるので、もう一軒! 普段はオムライスの
『たまご丸』でお食事して、『いか焼き』を持ち帰る。
オムライスのソースは、3種類ある。 東京では考えられ
ない価格で美味しく味わえる。 私のオススメのお店。

他にも魅力的なお店が、フードコートには存在する。 大阪駅や梅田駅から離れられない時には、是非とも立ち寄って頂きたい。
そうこうしていると、高速バスの発車時刻が迫って来た。 乗り場は阪神百貨店とJR大阪駅を挟んで反対側なので、移動してから食休みとする。

大阪駅の高速バスターミナルは、ベンチもあり雨露は
しのげる。 ただ吹き抜けなので、風のある日は要注意。

大阪〜浜田も、広島駅まで新幹線で行き…広島駅より出発する高速バスに乗った方が、早く到着する。 ただここでも、日中に中国自動車道を走行するバスに乗ってみたかったのでこの路線を選択した。 ちなみに当日の乗車率は、5〜6割…直通で、新幹線よりも安く移動したいという需要はそれなりにある様だ。

バスが高速道路に入ると、あちこちでモクモクとした雲を
見かける。 写真は大阪・池田市より、能勢町方面。

途中の休憩箇所は、加西サービスエリア(兵庫県)と大佐サービスエリア(岡山県)。 その途中の岡山県津山市付近で、ゲリラ豪雨に遭遇した。 夏の天気、山間部の天気は急変することがあるので油断は出来ない。

18時40分、大佐サービスエリアにて。 ゲリラ豪雨の
エリアは抜けた。 この先は到着まで、漆黒の闇の中。

2回目の休憩の後に途中のバス停で降車扱いをして…およそ3時間後の21時40分頃、浜田駅前に到着した。

夜の浜田駅…この年の夏、浜田高校が高校野球の代表校と
なった。 甲子園出場を祝う横断幕も掲げられていた。

時間も時間なので、早々にホテルに入りチェックイン。 明朝の食事は郷土料理が楽しめるということで、悩んだ末にホテルで摂ることにした。
次回はそのホテルでの朝食をご紹介した後、小倉駅までの山陰本線の沿線をご案内したい。

最後に、翌朝の浜田市内…山の向こうに、モクモクとした雲が存在する。 果たして無事に、小倉駅に辿り着くか。


◆今回は序盤に『ぷらっとこだま』という『旅行商品』をご紹介致しました。 『のぞみ』で行っては到着が早すぎるし、高速バスでは渋滞が心配…という時に、その隙間を埋める商品としてよく利用されております。 ただし『旅行商品』であり、『切符(普通乗車券・新幹線特急券)』とは異なります。 次の注意点をお確かめの上、必ずその通りに実行出来る場合にご検討下さい。

①指定された乗車日・区間・列車・座席に限り、利用可能
・乗り遅れた場合、改めて後続列車の乗車券と新幹線特急券を買い直すことになります。 『ぷらっとこだま』のクーポンで後続列車の自由席は、利用出来ません。
ただしこだま号出発駅までのJR線(バス・私鉄を除く)が遅延し、指定のこだま号に乗車出来なかった場合は、当日速やかにJRの遅延証明書の発行を受けJR東海の駅窓口もしくはJR東海ツアーズの支店にお申し出下さい。
・指定された座席が気に入らないからといって、『ぷらっとこだま』のクーポンでその列車の自由席車両に移動することも出来ません。

②途中乗降は不可。 券面記載の区間を完全に乗り通すこと
・たとえ区間内であっても、例えば『東京→名古屋のクーポンで小田原駅から乗ることや豊橋駅で降りることは出来ません。
この場合『ぷらっとこだま』のクーポンは無効となり、別途『小田原→名古屋/東京→豊橋の乗車券・新幹線特急券』の代金を支払うことになります。

③乗車券・新幹線特急券で認められる『乗車変更』は不可
・たとえ当日に急用が入って後続のこだま号に乗りたいと思っても、通常の乗車券類で認められる『乗車変更』を依頼することは出来ません。
この場合お手持ちのクーポンをキャンセルした後、改めて買い直す必要があります。
・『ぷらっとこだま』は、『旅行商品』です。 キャンセルする場合、乗車日の前日より起算して遡って10日目より所定の取消料が発生します。

④乗車駅・降車駅では『新幹線専用改札口』を利用すること
例えば『東京→名古屋』のクーポンを持っていて千葉駅から名古屋駅に移動したい場合は、『千葉→東京』は乗車券(または交通系ICカード)で移動し、東京駅の在来線改札口を出て『新幹線専用改札口』よりクーポンを使用することになります。
・『東京都区内』『東京山手線内』『◯◯市内』ではなく、クーポンの券面に表示された乗車駅と降車駅との区間のみが有効区間となります。

⑤申し込みは、前日の22時まで
・乗車日当日の、申し込みは出来ません。
・申し込み開始は、乗車日の1箇月前(前月の同じ日)の11時からとなります。

主なルールは以上になります。 色々と細かいことをご紹介致しましたが、『決して乗り遅れることなく、指定した区間を完全に乗り通す』ことを約束出来る場合にはお得になる旅行商品です。
尚クーポンの購入・受取方法など…詳しくは『ぷらっとこだま』で検索し、ホームページに記載されている内容をご確認下さい。

◆参考文献等                    
『ぷらっとこだま』:JR東海ツアーズ・ホームページ 
『JR西日本が公表した赤字30線区の営業係数  赤字額を
整理して解説』:鐵坊主チャンネル






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