大地の芸術祭振り返り
今回、あれこれ観てみたいお目当てはあったのですが、いい意味で裏切られたのが「まつだい「農舞台」フィールドミュージアム」です。
恥ずかしながらノーマークでした。
唯一、イリヤ&エミリア・カバコフの「棚田」(サムネの作品です)だけはビジュアルを見たことがあるなぁ、程度の予備知識ほぼゼロのままバスツアーで訪問した感じです。
アートディレクターの北川フラムさんが書かれた説明も素敵なので、読んでみてください。
わたしはバスツアーで訪れたので、ゆっくり見て回ることはできなかったのですが、「棚田」は行ってみないと分からなかった良さがありました。松代の大地の豊かさと青と黄色の現代アートが調和して、心に訴えかけてくるものがありました。
作者のカバコフをわたしは初めて知りましたが、まつだい「農舞台」の中にはカバコフの展示が数多くあって、なんとなく人となりのイメージを掴むことができました。
個人的には「ドリーマー」の印象。でも、ただ夢見がちなだけではなくて、現実の辛さを夢に変換する能力と、夢を作品に落とし込む実行力を持つ人だったと思います。
夢見る力が半端ない(笑)。
カバコフさんが、夢を形にする能力が優れている人で良かった。沢山のカラフルな作品を見ながら、同じロシアのシャガールを思い出しました。
松代とロシアは全く違う場所のようでいて、似たところもあるのかなと思います。
雪に閉じ込められてじっと待つ期間が長かったり、省みられなくても黙々と作物や作品を作り続けるところなど。
重たい雪の中で春を待ち、夢を持ち続ける強さみたいな共通点を感じました。
また、以前見た展覧会で「中井菜央 雪の刻(とき)」という、新潟県津南町の写真展がありました。アーティストトークにも参加して話を聞いたときの津南町(芸術祭の会場にもなっています)の印象が、今回の作品理解にとても役立っていました。前に見た展覧会がリンクすると、より作品鑑賞が深くなって新しい感想が生まれて楽しいです。
今日はこの辺で。それではまた。
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