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1/fゆらぎ

無印良品のホームページに載っていたエッセイ「ゆらぎのふしぎ」。

ゆらぎ、と言うとゆらゆらしている振り子とか波形を連想しますが、「1/f(えふぶんのいち)」ゆらぎ、という人に心地よいとされるゆらぎの波長があるそうで、その特徴が面白かったです。

なぜ「1/f」が心地いいかというと、このゆらぎは適度に人の予想を裏切るから。

「ゆらぎのふしぎ」

予想を裏切るゆらぎ。そのため単調にならず、人が心地よいと感じるそう。
なんだかリラックスできるものには、この「1/f」ゆらぎが関係しているみたいです。

手織りの生地にやさしさを覚えるのも、人工的な調味料より自然の出汁にうまみを感じるのも、手梳きの和紙の風合いに魅力があるのも、作家の焼いた茶碗に深い味わいが見いだせるのも、その奥底に「1/f」ゆらぎが隠れているから。

「ゆらぎのふしぎ」

「適度に予想を裏切る」って面白い文章だなと思いました。裏切るってネガティブな印象の言葉だけど、「適度」になれば逆に心地よくなるって、人間はどれだけ単調が嫌いなんだろうか。
予想通り過ぎてもつまらないし、裏切り過ぎてもきっとイライラしそうです。

先日見た民藝の品はきっと、このゆらぎが絶妙なんだろうなと思い当たりました。

それはそうと、この記事を読む以前から1/fゆらぎという言葉は知っていました。前に「宇多田ヒカルの歌が人気なのは声に1/fゆらぎがあるからだ」という文脈の話を聞いたことがあって、1/fって何?と思ったので検索してみたのを覚えていました。
その時はあんまりイメージが湧かなかったけれど、今回のエッセイで少し解像度が上がった気がします。

心地良く人を裏切るって、なんかいいですよね。

今日はこの辺で。それではまた。

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