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焼きマシュマロと夜行バス

マシュマロを焼いて食べるのが好きです。

マシュマロをそのまま食べるのがそこまで好きではなかった私にとって、焼きマシュマロは革命的な存在でした。

とろっとなめらかな舌触りに、自然と子供のころに引き戻されてしまうような優しい甘い香り、少し焦げるまで焼かれた表面の香ばしさ。

クラッカーにのせれば、少しの塩味とサクサクの食感までプラスされて、大成功という三文字が頭に浮かびます。

マシュマロの焼き具合にも派閥があります。

軽く表面をとろけさせるだけで、マシュマロ本体のモシュモシュ食感を軸に楽しむ、レア派。

中まで柔らかくなるけど、マシュマロが少し膨らんだかなくらいで楽しむ、ミディアム派。

みんなが食べ始める中、大きくなりきったマシュマロが背骨を失いどうにか棒にまとわりついてるレベルまでじっくり焼き上げる、ウェルダン派。

いつもハキハキ動くリーダータイプのあの子がじっくりマシュマロをだけを見つめて焼いている横顔をみたり、のんびりやさんのあの人がモシュ軸で楽むことを知ったり。

それぞれのマシュマロとの向き合い方を知れるのもなんだかわくわくします。

ちなみに私は、レアまで焼いた後にわざとマシュマロに火をつけその火を吹き消すのを2.3度繰り返します。これで中までとろとろ、でも形維持の究極マシュマロが完成します。

この方法は気を付けないと真っ黒の塊が完成します。

こんな風に焼きマシュマロを語れるタイプの私ですが、年々焼きマシュマロをするタイミングが減ってきています。

トースターでクラッカーにのせたマシュマロを焼いて食べてみましたが、なんとなく物足りません。
なんだか東京から大阪への旅行に初めて夜行バスを使った時と同じ気持ちになりました。

結果は一緒なんだけど、、、

いや確かに効率的で安いんだけど、、、

これはこれで途中のサービスエリアでのトイレ休憩も非日常的で楽しいんだけど、、、

大人になったなという不思議な達成感と、何か時間を飛ばしてしまったなというあっけなさが入り混じります。

でも夜行バスの寝て起きたら場所が変わっているあのワクワク感もいいですよね。しかも全く知らない人たちと一緒に。

もし寝れなくても、運転手さんは絶対に起きているというのもうれしいポイントです。

私は24時間テレビが放送されている日はなぜかいつもより安心して寝られるタイプでした。

何の話をしたかったのか終着点を見失いました。

まとめると、多分、私は知らない人たちと夜行バスに乗り、知らない自然豊かな土地でおろされて、マシュマロを焚火で焼くツアーとかあれば参加します。

焼きマシュマロ好きな人はいい人そうという偏見があるので、安心しきって参加します。

きっとそういう話でした。


たしかにマシュマロ焼き具合の例えの中に背骨という表現を使ったのはちょっと違うなと自分でも思います。



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