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5時に夢中

 東京MXで放送中の「5時に夢中(ゴジム)」という番組がたまらなく好きだ。特に、下ネタ全開の木曜日と、ゲストが毎週変わる金曜日は録画して見逃さない。普通のお勤めをしている人には視聴が難しい時間帯であるため、無職や主婦をメインに、小学生にもファンがいるようだ。

視聴者からのメッセージやペンネームでさえも、プロの放送作家かと思うほど高度な笑いとエロに満ちている。
 
 この番組を知ったきっかけは、私が訪問看護師として働いていた頃に出会ったお客様(Aさん)に勧められたことである。

個人情報にあたるため詳細は伏せるが、Aさんはがん末期で自宅療養中のおしゃべりが好きな方だった。病状や残されるご家族についての不安や自責の念を吐露される日もあれば、これまでの会社生活の中でのエロとお金の武勇伝なども、セクハラとも何とも思わず私も楽しみに聞いていた。

そんな私にだからか、お勧めのテレビ番組があると教えて下さったのが、「ゴジム」とBSフジ「プライムニュース」だった。

 早速、どちらも見てみたが、当時30代前半だった私には、後者は難解だった。

「ゴジム」には、他の放送局にはない、突き抜けたバカバカしさがあり、すっかり夢中になってしまった。くだらなさが尋常ではなく、忌憚のない意見を言ってくれる出演者が多いので、見ていてとても気持ちがいい。地上波はMXとNHKに限る。

見始めた当初は、MCがふかわりょうさんに交代し、月曜日レギュラーのマツコ・デラックスさんとの折り合いが悪く、心配で月曜日は見るに耐えなかった記憶があるので、視聴歴はかれこれ8年目になるようだ。 
 
 40代にさしかかった最近では、「プライムニュース」も30分ならウトウトせずに楽しめるようになってきた。

Aさんは既に他界され、数年が経つ。看護師の仕事は、患者さんから学ぶことがとても多いけれど、こんな視点の学びはAさんにしかいない。そう言うと、きっと喜んでくれそうな気がするので、文字に残しておくことにした。

★2019年7月に書いた文章です。現在は鹿児島にいるので視聴できません。わざわざネットで見るほどでもないかと。