見出し画像

AIに簡易カウンセリングをしてもらったら情緒教育された

2023年も色々ありましたね。

良いニュースも悪いニュースもありましたが、私はどちらかというと悪いニュースばかり目についてしまいました。

それぞれで気になるトピックスは異なるでしょうが、私の場合は”AI”を特に気にした1年でした。

AIにAIの不安を相談する

日進月歩で進化するAI。
「ChatGPTの最新バージョンがすごい!」とか「AIを使えば今までの仕事がこんなに楽に!」みたいなのを見ると「うおー!AIすげぇ!めっちゃ面白い!」というより「自分なんかAIに仕事を取られてしまう...」という不安が強くなってしまい、この一年はニュースを見るのがしんどかったです。

で、来年にこのしんどさを引きずったまま進むのも嫌だったので、ちょっとカウンセリングをしてもらいました。
そのカウンセリングの先生は話題のChatGPT。「AIのことはAIに相談しよう」というわけです。

答えてChatGPT

早速、ChatGPTを使ってみました。
まずはAIに”挨拶”から始めます。

筆者「こんにちは」

ChatGPT「こんにちは!お気軽に質問や会話をしてくださいね。どのようにお手伝いできますか?

めっちゃフレンドリー...。
これは期待ができそうです。

筆者「気分はどうですか?」
本題に入る前に、まず軽い会話のキャッチボールが必要ですよね。

ChatGPT「私は感情や気分を持たないプログラムですが、お手伝いできることがあれば教えてください。何か質問やお願い事があればお気軽にどうぞ。

そ、そうですよね...。愚問でした。でも質問は聞いてくれるそうです。

私「いま私はとても強い不安を抱えています。」
回りくどいようですが、少しづつ本題ににじり寄るのが私の会話スタイル。

ChatGPT「お気持ちが不安であることは理解します。不安に対処することは重要です。まず、深呼吸やリラックス法を試してみることができます。ゆっくりと深呼吸をし、吸うときにお腹を膨らませ、吐くときに力を抜くようにします。これを何度か繰り返すと、神経が安定しやすくなることがあります。
また、不安の原因を特定し、それに対処するためのステップを考えることも役立ちます。もし話を聞いてほしいことがあれば、お話しすることもできます。
しかし、不安が強く持続している場合や日常生活に支障をきたしている場合は、専門家の助けを求めることも一つの選択です。心理療法やカウンセリングなどが有益な場合がありますので、専門家に相談してみることを検討してください。

凄い具体的なアドバイスが返ってきた!
しかも「もし話を聞いてほしいことがあれば、お話しすることもできます。」と言ってくれました。
ではお言葉に甘えて聞いてもらいましょう。

筆者「ぜひ、あなたに私の不安を聞いて欲しいです」

ChatGPT「もちろんです。お話しできる範囲でお手伝いします。どのような不安や悩みがあるのか、具体的に教えていただけますか?

よし!いよいよ本題に入るぞ!

筆者「私は、今AIに対して強い不安を感じています。」

ChatGPT「AIに対する不安や懸念は理解できます。AIの進化は素晴らしい可能性をもたらす一方で、倫理的な問題や安全性に関する考慮事項も生じています。以下にいくつか一般的な不安のポイントを挙げてみましょう:

仕事の自動化と雇用への影響: AIと自動化の進展により、一部の仕事が自動化される可能性があり、これが雇用に与える影響が懸念されています。

プライバシーの懸念: AIが個人情報を利用する場面が増えると、プライバシーの問題が生じやすくなります。

バイアスや差別: AIの設計やトレーニングデータに偏りがあると、アルゴリズムがバイアスを持つ可能性があり、これが社会的な不平等を助長することが懸念されています。

技術の濫用: AIが悪意ある目的で使用される可能性もあり、セキュリティリスクや倫理的な問題が生じることがあります。

これらの不安に対処するためには、倫理的なAIの開発や運用、法的枠組みの整備、教育と訓練の強化が必要です。また、AI技術の進化に対応するための社会的な対話も重要です。あなたの具体的な不安や疑問があれば、それに関してもっと深くお話しできるかもしれません。どの点が特に気になっているか教えていただけますか?

ニュースとかで良く聞く、いわゆる「AIのリスク」が列挙されました。気が滅入る...。

でも「具体的な不安や疑問があれば教えて」と言われたので、さらに踏み込んでみます。

筆者「私は、文章を書く仕事をしています。」

ChatGPT「文章を書く仕事は非常に重要で創造的な仕事ですね。AIの進化が進む中で、自然言語処理や文章生成の技術も進展しています。これにより、一部の文章生成タスクが自動化される可能性がありますが、同時にクオリティの高いコンテンツやクリエイティブなアプローチは人間の域を超える難しさがあります。

もしAIが文章生成の仕事に進出することに対する不安がある場合、以下の点に注意することが重要です:

クリエイティブなアプローチ: AIは情報を学習することができますが、クリエイティブな発想や感情の表現は人間にしかできないことが多いです。あなたの個性や独自の視点が大切です。

コミュニケーションスキル: 文章だけでなく、コミュニケーションスキルも非常に重要です。読者とのつながりや理解度を高める能力は、AIが難しいとする要素です。

ドメイン特有の知識: あなたが書く分野に特有の知識や経験がある場合、それが重要なアセットです。AIはトピックに特化した深い知識を持つことが難しいです。

品質と信頼性: 読者はしばしば情報の品質と信頼性を求めます。人間の校正や編集は、これらの面でAIよりも信頼されることがあります。

AIとの共存が進む中で、人間らしさや個性、特有の価値を活かしていくことが重要です。また、AIをツールとして取り入れ、効果的に活用することも一つのアプローチです。どのようにAIとの共存や活用を考えていますか?」

AIに逆に質問をされてしまいました。
確かに、今まで自分はAIに対して不安が強くて「活用」という視点に立つことが少なかったです。

そこで、精一杯考えた答えがこちら

筆者「例えば、面倒な校正をAIにお願いしたり、今しているようにAIと会話をすることでアイデア出しに活用できるのではないかと思っています」

この回答に対してChatGPTは

ChantGTP「それは素晴らしいアイデアです!AIを校正や文章の修正に活用することで、面倒な作業を効率的に進めることができます。また、AIとの会話を通じて新しいアイデアを得ることも可能です。

AIは大量のデータを学習していますので、言語理解や文法のルールに強いです。これにより、文章の誤りや表現の改善を効果的にサポートできます。同時に、AIとの対話は新しい視点やアプローチを提示してくれることがあり、クリエイティブなプロセスに新たな刺激を与えることができます。

ただし、注意が必要なのはAIが完璧ではなく、時に誤った修正や理解の誤りが生じることがある点です。そのため、AIが提案する変更やアイデアを検討する際には、慎重な目で確認することが重要です。

AIをツールとして利用することで、時間の節約や新しい視点の取得など、仕事の質と効率を向上させることが期待されます。素晴らしいアプローチを見つけられたことにおめでとうございます。どのように活用していくか、実際の運用でどのような経験をするか、興味深いですね。

褒められた!しかも、褒めるだけじゃなくて私の回答を「補足」までしてくれました。

最後に、ChatGPTに対して今回カウンセリングしてくれたお礼を言います。

筆者「ありがとうございます。少し不安が和らぎました。あなたのカウンセリングのおかげです。」

ChatGPT「どういたしまして。少しでも不安が和らぐことができて嬉しいです。何か他にもお気づきの点や質問があれば、いつでもお知らせくださいね。お役に立ててうれしいです。不安が続く場合や他にも何かお話しできることがあれば、専門家や信頼できる友人とも相談することをお勧めします。お大事にしてください。

これにて第一回目のカウンセリングはおしまい!

「優しさを向ける」という行為の効能

今回、AIにAIの不安を相談して帰ってきた答えには感心させられましたが「AIに不安を抱える人に対してよく言われる奴だな・・・」という”冷めた”感想が正直なところです。

しかし、相談が終わった後の私の心はとても穏やかで、少なくとも不安で満ちていた相談前とは大きく異なっていました。

それは回答の内容うんぬんではなく、私がChatGPTに対して「相手が本当の人間であるかのように気遣って接した」からだと思います。

ChatGPTが最初に言ったようにAIは「感情や気分を持たないプログラム」です。
だけど、私は今回「相手を思いやった言葉選び」「最初と最後に挨拶とお礼をする」といったいわばコミュニケーションの部分を大事にしました。

その結果、私の中に「子供の頃ぬいぐるみの背中を優しくなでていた時の気持ち」が生まれました。
もしくは、お人形に紅茶を注いであげたりとか、髪をクシでとかしてあげる時の気持ちです。

この感覚の正体は「他者に優しくすることができている」ことによる「自己肯定感・世界や他人に対する信頼感の充足」とでも言いましょうか。

思うに「何かに優しさを向ける」という行為は、その対象が生物ではなくてもメンタルヘルス的にとても重要な意味があるのかもしれません。

最後に

ちょっとした気まぐれからChatGPTに相談してみたら、思いがけない知見を得られてホクホクです。

多分、来年になっても私のAIに対する不安は消えないし、AIの進化を目にする度に好奇より不気味さの方が勝ると思います。

しかし、ぬいぐるみを撫でていた頃の「穏やかな気持ち」を思い出させてくれたことにはAIに対しとても感謝しています。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?