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良かった新譜たち(2021.04)

最近良いなと思う新譜が続々とリリースされていて、せっかくならと思いまとめてみました。
軽く感想も交えて紹介してみようと思うので、気になったらぜひ聞いてみてください。


・浦上想起/音楽と密談

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プロフィールはご本人のnoteにて投稿されているのでそちらから。
2020年10月発表の初のアルバム。

多彩な楽器による緻密なアンサンブル、ミュージカルを彷彿とさせるようなドラマチックでカラフルな音像を一人で作られています。その中にもロバートグラスパーやルイスコール的なビートを取り入れていたり、ジャンルレスな現代の時代性も感じるトラックの数々がすごく刺激的です。歌声も嫌味が全くなくてずるい。
コロナ禍以降の宅録音楽の一つの指標になるのではないか、そんな予感もする様な、兎にも角にも映像喚起的な素晴らしい作品だと思います。


・君島大空/縫層

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プロフィールはHPがあったのでそちらから。
2020年11月発表のミニアルバム。

コーネリアス的なカットアップを取り入れながら、きらめいた音や効果音が飛び交う情報量の多いエクストリームなDTMサウンドを展開されています。その中でもポップなメロディーがとても耳を引きます。歌声が女性と言われても違和感のないほど中性的で、それがセクシャルな要素を極力省くのに一役買っている様に感じます。
こちらも眩い景色が見える様でカラフルな素敵なアルバムだと思います。


・下津光史/Transient world

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踊ってばかりの国のフロントマンである氏の2021年3月発表のソロ2作目。

とてもクリアな録音がされていて、ネオアコ的な透明感のあるリバーブがかかった音色が美しく情緒あふれています。何より様々な表情を見せるかすれのある歌声が凄く素敵です。時として遠藤賢司や忌野清志郎、ルーリードを思い起こします。
洋も邦も渾然一体な伸びやかでフォーキーなアルバムで、個人的にバンドよりもお気に入りな一枚です。


・Tempalay/ゴーストアルバム

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スリーピースバンドTempalayの2021年3月リリース目下最新作。

和楽器やストリングス、アンビエンスのあるシンセも取り入れていて、多彩なアイデアが盛り込まれつつ風通しがよく、ユーモアがあって捻くれていながらもの凄くポップに落とされていて、往年の邦楽のニューウェーブや岡村靖幸テイストをある種感じました。
正直今までピンと来なかったバンドだったのですが、Tempalayってこんなにメロウな音を作るバンドだったんだと、今までの認識を改められる凄く印象的な一枚です。


・大和那南/Before Sunrise

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以前はNANA名義で活動していた氏の2021年2月リリースアルバム。

ポストパンク〜ニューウェーブイズム全開のリズムトラックにジャキっとしたチープなギターと、嫌いになる要素が一つもありませんでした。つぶやくような、素朴な可愛さのあるトゥイーポップ的な歌声やメロディーも素敵です。
時代に流されない芯の強さを感じる、たくましい一枚だと思います。



タイトルなしのコラージュ (1)

以上5作品を紹介しました。
共通点としては、メロディーの良さ、そしてDTM/宅録感みたいなものに惹かれた様な気がします。
今後もまた色々な作品に出会えるのが待ち遠しいです。

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